第2話

【2話】The first seal
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2025/06/09 04:00 更新
___大広間

天井の高い、古めかしいシャンデリアが軋む音が響く。

大理石の床。その中央に10人が揃った。
光士郎は、眉ひとつ動かさずにその場を見渡す。
花散
花散
ここで監禁されていた被害者...

夏海
夏海
あのっ!
口を開いたのは明るい青の髪の小柄な少女。
クラウンクレインの3人をじっと見つめていた。

夏海
夏海
もしかして、
クラウンクレインの人ですか
八重桜
八重桜
うん、そうだよ〜
アニマ
アニマ
聞いたことがある名前ですね!
月夜
月夜
確か...序列上位だったはずですが...

柊
...どうした、具合でも悪いのか?
顔面を手で覆った青年は
黒く長い髪の毛を振り乱して悶え始めた。
羽初
羽初
ご、権ちゃんッッ!!???!?!
うそっ、夢!?夢じゃないよねっ!?
福ノ実
福ノ実
ゴンちゃんって、飼い犬か何かか?
羽初
羽初
いや...っ、夢なら醒めないで...っ!!
見事にスルーされる。

花散
花散
...持ち前の持病の発作か?
紫陽花
紫陽花
さぁ...
羽初
羽初
ぼっ、僕ッ!...権兵衛様のファンで...✨️
紫陽花
紫陽花
お、俺の、か!?
八重桜
八重桜
......なかなかに強火だね
花散
花散
権兵衛...
紫陽花
紫陽花
おい妬くなよ...


ゲームマスター
ゲームマスター
はぁ~いっ!参加者10名、
ばっちり確認しました~っ☆
備え付けられたスピーカーから、
バリバリという雑音とともに声が聞こえ、
液晶に人が映る。
薄目の人物。
軍服のような、なにかの制服のような...
遊園地で働いているスタッフのような格好。
ゲームマスター
ゲームマスター
それじゃあこれより、お楽しみの〜
『センテイゲーム』スタートだっ!
花散
花散
待てっ!
ゲームマスター
ゲームマスター
...どうしました?
一ノ瀬
一ノ瀬
...これって、何なんですか?
一体、何が目的ですか!?
意を決したように
液晶に向かって話しかける。

ゲームマスター
ゲームマスター
おやレディー、
楽しめていないようだね
一ノ瀬
一ノ瀬
当たり前ですっ、
ゲームマスター
ゲームマスター
巻き込まれたのならしょうがない。
最後まで絶対に目を離さないで、ね?

ぶつりと液晶は暗くなり、
日向の怒った顔が反射する。
福ノ実
福ノ実
...まず!自己紹介!!
オレは蛍って言うんだ〜よろしくな〜!
その空気を割ったのが、明るい少年。
ヘラヘラ〜とずっと笑っている。
月夜
月夜
... 月夜冬華と申します。
よろしくお願いいたします。
一切の感情を出さず、淡々と喋る女性。

一ノ瀬
一ノ瀬
......っ、はぁ...、
一ノ瀬日向です!よろしくね!!
先程の怒りを一呼吸で沈め、
控えめな笑顔を浮かべた少女。

羽初
羽初
羽初風雅です、よろしくっ、
権兵衛ラブな青年。

柊
柊隣だ。隣は慣れない...
柊とでも呼んでくれ...
ぶっきらぼうで
過去に何かがありそうな女性。

夏海
夏海
ウチ、夏海カコっていうんよ!
よろしくねぇ〜っ!
ほんわかした少女。

アニマ
アニマ
は、はじめまして!
名前はアニマです!
...謎の塊。



光士郎は、顎に手を当てて俯いていた。

情報という情報を全て頭にインプットして、
状況を掴む。

八重桜
八重桜
僕は八重桜純、よろしく
紫陽花
紫陽花
俺は紫陽花権兵衛だ
羽初
羽初
ほっ、本物だぁ...
花散
花散
...
紫陽花
紫陽花
光士郎
花散
花散
........、...俺は光士郎


ゲームマスター
ゲームマスター
一通り、挨拶は済んだようですね〜
この10人で進むことになりまーす
月夜
月夜
ルールは、無いのですか?
ゲームマスター
ゲームマスター
ただ生き残ればいいんです。
本当にそれだけ...ぁ、でも、
柊
でも、何だ?
ゲームマスター
ゲームマスター
裏切り者がいるかもしれませんね〜
花散
花散
裏切り者!?
ゲームマスター
ゲームマスター
そう。その裏切り者を探し出せば、
ここから出られると思う
紫陽花
紫陽花
鍵を持っている...ということか
ゲームマスター
ゲームマスター
ピンポンだいせーかい

ゲームマスター
ゲームマスター
...これより、ゲームを開始します





天井のシャンデリアが赤く点灯し、
洋館の扉も窓も、すべて閉ざされる。


花散
花散
……これは、ゲームなどではない
光士郎の声は、氷のように冷たかった。
八重桜
八重桜
やば、これ本気?
紫陽花
紫陽花
光士郎、まずは
全員の動向を見たほうがよさそうだ。
動揺している者も多い
花散
花散
言われずとも、分かっている


部屋の隅で体を縮めている者、
足が震えてその場から動けなくなっている者、
俯いたまま、暗い顔の者など、

...状況的にパニック状態に陥るのも
時間の問題だと光士郎は見切った。




その時、_____銃声が響いた。
一ノ瀬
一ノ瀬
きゃぁぁあああッ、
アニマ
アニマ
ちょっとっ、しっかりして!!
福ノ実
福ノ実
......うわ...これ、マジ?





誰かが、血を流して床に倒れ込んでいた。

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