___大広間
天井の高い、古めかしいシャンデリアが軋む音が響く。
大理石の床。その中央に10人が揃った。
光士郎は、眉ひとつ動かさずにその場を見渡す。
口を開いたのは明るい青の髪の小柄な少女。
クラウンクレインの3人をじっと見つめていた。
顔面を手で覆った青年は
黒く長い髪の毛を振り乱して悶え始めた。
見事にスルーされる。
備え付けられたスピーカーから、
バリバリという雑音とともに声が聞こえ、
液晶に人が映る。
薄目の人物。
軍服のような、なにかの制服のような...
遊園地で働いているスタッフのような格好。
意を決したように
液晶に向かって話しかける。
ぶつりと液晶は暗くなり、
日向の怒った顔が反射する。
その空気を割ったのが、明るい少年。
ヘラヘラ〜とずっと笑っている。
一切の感情を出さず、淡々と喋る女性。
先程の怒りを一呼吸で沈め、
控えめな笑顔を浮かべた少女。
権兵衛ラブな青年。
ぶっきらぼうで
過去に何かがありそうな女性。
ほんわかした少女。
...謎の塊。
光士郎は、顎に手を当てて俯いていた。
情報という情報を全て頭にインプットして、
状況を掴む。
天井のシャンデリアが赤く点灯し、
洋館の扉も窓も、すべて閉ざされる。
光士郎の声は、氷のように冷たかった。
部屋の隅で体を縮めている者、
足が震えてその場から動けなくなっている者、
俯いたまま、暗い顔の者など、
...状況的にパニック状態に陥るのも
時間の問題だと光士郎は見切った。
その時、_____銃声が響いた。
誰かが、血を流して床に倒れ込んでいた。






















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。