第2話

⛄ 目黒ver
865
2024/06/30 08:00
あなたとめめは兄弟関係。

めめは3つ上のお兄ちゃん。


めめ:18歳

あなた:15歳










目黒side



うわぁ…疲れたぁ…!  

 

この前のテストでやばい点とったから補習入ったし、それに重なってまだ出せていなかった進路調査表出すまで帰さないって担任に言われたから、家着いたのはいつもより2時間くらい遅かった。



あなたもうさすがに家着いてるよな。


あなたってのは俺の3つ下の妹で、今年で中3になった。





目黒蓮
ただいまー。



鍵を開けて家に入るけど、部屋の電気は1箇所もついてないし、返事1つすらない。



え、まさかだけどあなた家にいない…?




でももう夜9時だぞ?

あなたはこんな夜に出歩いたりするような子じゃないと思うんだけど。



部屋かなぁ…?










パチッ。




リビングの電気をつける。









目黒蓮
うおっ!?
あなた…?どうした電気もつけずにソファー突っ伏して。




真っ暗な部屋の中で、あなたがソファーへ寝転んでいた。


それも寝ているわけではない。

目は開いてるけど、いかにも体が疲れて倒れ込んだって感じ。



あなた
……おかえり蓮にぃ。
目黒蓮
あ、うんただいま。
どうしたの?学校で何かあった?
あなた
フルフル
目黒蓮
体調悪い?
あなた
……コクリ
目黒蓮
どこだろ…頭?お腹?
あなた
おなか、いたいの。



まさかあなた、女の子の日…?

それか普通にお腹痛いだけ…?



どっちか分かんないけど、どっちにしろ体あっためた方が良いな。



目黒蓮
じゃあベッド行く?それともここにいる?
あなた
……ここ。
目黒蓮
分かった。
はい、ブランケットかけて…そろそろご飯にするけど何か食べれる?
あなた
……りんご。
目黒蓮
りんごね。準備するからちょっとだけ待ってて?
辛かったら寝てて良いから。
あなた
……コクリ。ありがと蓮にぃ。
目黒蓮
はーい笑



言っちゃいけないかもだけど、正直今のあなためっちゃ可愛い。

弱ってることが可愛いすぎる。


まぁ俺の妹なんだけどな笑








リビングの端に荷物を置いて、手を洗ってからりんごを冷蔵庫から出す。





どーしよ。

切り方うさぎにしよっかな。あなた喜んでくれそう。


でもうさぎのやつやりたいけどやり方分かんねぇ。






スマホで調べて、何とかやり方を理解した。


さて、これを無事にできるかどうかなんだよなぁ…。





包丁を持って、1つのりんごと向き合った。

















ねぇみんな聞いて!





俺手を切ることも、失敗することもなくうさぎにできたの!

こりゃ絶対怪我するなって思ったけど、ちゃんと耳できた!





自分で言うのもあれだけどさ、初めてにしては結構上手いと思う。


よし、準備もできたしあなたに食べてもらおー。









ソファーに目を向けると、ブランケットやらクッションやらに埋もれて寝るあなたの姿が。




そりゃ1日疲れてるよなぁ。


お腹痛いのにきっと頑張って授業受けて来たんだろーな。





あなたの横に腰かけて、そっと頭を撫でる。





あなた
ん…蓮にぃ…?
目黒蓮
あ、あなたごめん。起こしちゃった。
あなた
ううんだいじょぶ……んッ!!


突如顔をしかめてうずくまったあなた。


目黒蓮
まだお腹痛いか…起き上がんなくて良いよ?まだ寝てな?
あなた
フルフル……お腹痛いけどお腹空いた。
目黒蓮
そっか…あ、りんご切ったけど食べる?
あなた
たべる……え、うさぎだ可愛い。
目黒蓮
喜んでくれて良かった笑
食べれるだけで良いから食べたら薬飲も?
あなた
えー…やだ。
目黒蓮
でもお腹痛いでしょ?
あなた
……うん。じゃあ飲む。
目黒蓮
良い子ヨシヨシ





あなた
もういらない。ごちそうさまでした。
目黒蓮
ん、結構食べれたね。
はい次は薬飲んで?飲めたらもう寝てて良いから。
あなた
はぁい……ゴクン。
目黒蓮
偉い偉い。ベッド行く?ここにいる?
あなた
ここ。
目黒蓮
分かった。俺片付けしてくるから……
あなた
やだ。
目黒蓮
え?
あなた
蓮にぃここにいて…?
目黒蓮
…分かったよ笑



体調悪いせいか分からないけど、目すごいうるうるしててその目で見られたら無理なんて言えない。 


第一本当はあなた置いて片付けなんか行きたくないよ。



またあなたの隣に座り直した。




あなた
…お願いとんとんして?
目黒蓮
はいはい笑



そういえばまだ俺とあなたが幼稚園生の頃は同じ部屋で、しかも同じベッドで寝てたなぁ。


部屋にベッドはちゃんと2つあるのに、あなたが1人じゃ寝れないって言って俺のベッド入ってくるの笑





あなた成長はしたけど、良い意味で中身まだまだ子供だ。





しばらく背中をぽんぽんと優しくたたいていると、1分くらいで眠ったあなた。
   




俺はあなたにブランケットをかけ直して、残っているりんごを頬張った。

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