第52話

見込み違い
123
2026/02/04 03:00 更新
___Noside
:
:
With Emma.Rei.You



食事が終わり、また全員で森を歩き始めた一行。
三人は何やら会話をしているようだ。
レイ
__でこれからどうする?
エマ
まず水がほしい。
エマ
上から川が見えたでしょう?
飲める水質か確かめたい。
あなた
妥当だね。
あなた
人間水がなかったら3日で死ぬって
昔本で読んだ。
あなた
上手くいけば食料も手に入るし。
レイ
(……ただ、俺達がそう動くのは敵も
想定するだろうけど…、)
レイ
それで?その後・・・は?
レイ
何か計画……どこか行く当てはあるのか?
エマ
あるよ!
南に向かう。
レイ
南?




エマは、背負っていたバッグから"あるもの"を取り出した。
エマ
B 06-32地点へ。
ミネルヴァさんに会いに行く。
レイ
何だそのペン…。
B 06-32地点?
エマ
はい。
エマはレイにそのペンを差し出した。
あなた
私がシスター・クローネに"専用無効化機"を貰ったのと同じ時にノーマンが貰った物だよ。



ペンの先にはW.Mと書かれており
ウィリアム・ミネルヴァのイニシャルであった。
エマ
軸に仕掛けがあるの。



ペンを少し開くと、そこにB 06-32と書かれてあった。
エマ
もう一段階引っ張ってみて。




カチ、と音がしたかと思うと、ペンの部分からモニターのようなものが映し出された。




フクロウのマークにモールス符号と、
B 01-14という数字が映っていた。
レイ
えっ、何だこれ一体……、









レイ達が話をしていると、前を歩いていたトーマの声が三人の耳に届いた。
トーマ
ラニ!!?
エマ
!!?



尋常じゃない程の声をあげたトーマに、エマ達は急いで駆け寄った。
レイ
どうした!?トーマ!
トーマ
エマ!レイ!あなた!
大変だ!!
トーマ
ラニが消えた!!
エマ
え……消えた?
あなた
どういうこと?襲われたの!?
それともはぐれて__
トーマ
ちがうちがうそうじゃない!!
トーマ
いきなりいなくなったんだ!
エマ
!?
トーマ
隣歩いてて…さっきまで…、
なのにふり返ったらいなくて…!



不安になったトーマは辺りに声をかけた。
トーマ
おいラニふざけてんのか?
出て来いよ!!
レイ
ラニ!聞こえたら返事しろ!





レイ達が声を出すも、辺りは静まり返って
"誰の声も"聞こえなかった。
エマ
返事がない…いきなりどうして…、
エマ
レイ!あなた!
私ちょっと辺り探して……!
レイ
待て!
レイ
おかしい……おかしいぞエマ、あなた。
レイ
返事がない……ラニだけじゃない……。
おかしい。
レイ
なぜ誰の反応もない・・・・・・・・・んだ?



その場にいたエマ、あなた、トーマ、クリスはハッとして皆がいた方へ走り出す。
エマ
嘘でしょ…?




ドンは…?


ギルダは…?



みんなは…?
レイ
俺達以外どこ行った?
















いや……"消える"はずない。


どこかにいる。







落ち着け。
考えろ…。






一体どこに___








一歩前に足を踏み出した途端、ギシリと嫌な音がして皆の視界がガクンと下がった。
みんな
えっ




レイはトーマと"あなたの手"を掴み、エマはクリスの手を掴んだ。












皆が下を見ると、根っこから穴が空いて真っ暗な闇が見えた。
みんな
!!?


































真っ暗な闇。


エマは傍に居たクリス以外視界に捉えられなかった。








何が起こった?






地面が割れた?
エマ
クリス大丈夫?
クリス
うん!
エマ
レーイ!トーマ!あなたー!
どこー!?無事ー!?



エマが声をあげると、近くから大きな声がした。
トーマ
ギャアアア!!
なんか虫いる!
レイ
聞こえたか!?
俺達は無事だ!




声を聞いたエマとクリスはホッと胸をなでおろした。
エマ
(ちょっとずつ目が慣れてきた。)





エマ達は合流して辺りに目をやった。
エマ
ここ……地下…?
あなた
うん、多分。
エマ
もしかしてみんなもこの地下に…。
レイ
探そう。





クリスは、少し遠くから見えた光を見つけてエマ達に知らせた。





クリス
エマ!
エマ




振り返ると、エマー、と呼ぶ声が聞こえる。
エマ
ギルダー!
ギルダ
エマだ!
子供たち
エマー!






光の方へ行くと、先程居なくなった子供たちが全員揃っていた。
エマ
よかった、みんな何ともなくて。




明るくなった周りを、あなたとレイは冷静に見渡した。
レイ
何だこの空間は…、
あなた
虫も植物も、地上にも増して
見たことのない生き物だらけ…。




俺が知らないだけなのか。






それとも鬼達やつらの影響で何か生態系が
急激に変化したのか。
レイ
何にせよ、ハウスで得た知識や常識と
差がありすぎる。





何があった?





世界は今どうなっている?






エマは落ちてきた上を見上げた。
エマ
(上…光が入ってこない。)






根っこがちぎれて、穴があいて
ここに落ちてきたはずなのにもうふさがってる?










これが「外」…こんなにも・・・・・想定外?






怖い……今回はたまたま無事だっただけ。







知れてよかった。




こんなにも危険だってこと。








やっぱり……一刻も早くミネルヴァさんの元に!






安心して暮らせる場所に。


生きて行ける社会に。





一刻も早くみんなを連れて行かなくちゃ。






追手も迫ってる。
物資も限られてる。





エマ
とにかくまず、ここから出よう。

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