第10話

☆=8
336
2025/11/22 03:25 更新
あなたside
バタン
ドアを閉め、車を出る
マンションのガレージ、充満するガソリンの匂いと
隠すことを知らない、素人のドロドロした”殺意”

とりあえず、皆さんを脅かさないように伝えないと
スマホを取り出し、メモのアプリを開く
皆さん、後ろに僕らをつけている人がいます
ストーカーの類かと思われます
殺気が隠せていないのでプロの暗殺者とかではないと思います
狙いは僕じゃないかと踏んでいます
僕が必ず捕まえます
安心して、任せて欲しい
あとは適当に話を合わせて
(なまえ)
あなた
皆さん、見てください
(なまえ)
あなた
オシャレなカフェなんですけど
(なまえ)
あなた
今度皆で行きませんか?
(なまえ)
あなた
僕のスマホ見てください
最後に小声でそう言う
すると怪訝な顔をしながらも差し出したスマホを覗き込む皆さん
lk
lk
.....ッ!
lk
lk
そうだな
lk
lk
近くに綺麗な公園あるし、ピクニック行ってもいいかもな
sm
sm
ッ確かに!
sm
sm
コーヒー美味しいところだといいね!ヒョン!
fl
fl
ッ..ブラウニーとかあったら食べたいなぁ!
fl
fl
早く皆で行けるといいね!
(なまえ)
あなた
そうと決まれば部屋に行って相談しましょ!
僕らが歩き出してしばらく、ダッと走り出した音がした
降りてきたエレベーターに乗り込む
きっと今頃、ストーカーは非常階段を登っているだろう
lk
lk
なぁッ、ほんとに捕まえられるのかよ....
少し震えながらリノさんは言った
リノさんが勇気を持って口にした不安
だったら僕は大きな自信を持ってそれに応えよう
(なまえ)
あなた
もちろん...!
(なまえ)
あなた
皆さんには指一本たりとも触れさせはしませんよ
lk
lk
そうか...
僕の言葉に少しだけ安心した様子の皆さん
チンッ...
エレベーターが止まり扉が開いた
(なまえ)
あなた
行きましょう..
嫌な空気が体にまとわりついて気持ち悪い
僕らが部屋に向かって歩き出してしばらく...



































僕らは部屋の前に着いた
fl
fl
着いちゃった...
(なまえ)
あなた
着きましたね
まぁよくよく考えてみれば不思議なことでは無い
なんせ彼らの部屋は8階で、かつエレベーターに割と近い
いくらストーカーが部屋の番号を知っていたって
エレベーターから離れた非常階段で8階まで上り、エレベ
ーターに近い彼らの部屋まで来るのは安易ではないのだ
ろう
(なまえ)
あなた
さ、みなさんは部屋に入っててください
fl
fl
あなたさんは、入らないの....?
おずおずと、聞いてくるヨンボクさん
sm
sm
そうですよ、怪我しちゃいますよ
どこか心配そうなスンミンさん
(なまえ)
あなた
僕は絶対に大丈夫です
(なまえ)
あなた
それに
(なまえ)
あなた
僕まで中に入っちゃったら誰がストーカー捕まえるんですか笑
悲しそうな顔で黙って俯いてしまうおふたり
悲しい顔をさせたい訳じゃないんだけどな
lk
lk
怪我すんなよ
(なまえ)
あなた
はい
lk
lk
家帰ったら、話してもらわなくちゃいけないこといっぱいあるんだからな
(なまえ)
あなた
はい、必ず...!
ストーカーが上がってくるであろう方向に向き直る
しばらくして、コツコツ...と足音が近づいてくる
そして、ようやく曲がり角からストーカーは顔を出した
痩せ細った身体、ぜぇぜぇと息を切らしていることからして、体力もさほど残っていない
万一、刃物を持っていたとしても、フラフラの足では僕の身体にはかすり傷さえ付けれないだろう
(なまえ)
あなた
今ここで、大人しく僕に捕まっておいた方がいいんじゃないかな
(なまえ)
あなた
僕に拳を向けたら罪が増えるだけだよ
ストーカー
ぅ、うるさい!!
ストーカー
ぼ、僕はずぅっと彼らを見守ってきたんだ!
ストーカー
楽しそうな笑顔も、辛そうな顔も、僕が1番傍で見てきた!
ストーカー
お前みたいに彼らと住んだ奴らは皆彼らを傷付けてきたのを僕は知ってる!
ストーカー
お前なんかが近づいていい人達じゃないんだよ!
ストーカー
彼らを幸せにできるのも、していいのもこの僕だけだ!!
随分前から皆さんを付け回していたみたいだな
傍で見守ってきたと言う割に何も分かっていない男に
ほんの少しだけ、腹が立った
(なまえ)
あなた
貴方は何も分かってないんだね
(なまえ)
あなた
お前がしてるのはストーカー行為だ
(なまえ)
あなた
怯えてたんだよ、貴方に
(なまえ)
あなた
所詮、彼らを傷つけた人達と同じってこと
ストーカー
...る.い
ストーカー
黙れ!!
ストーカー
あ"あ"ぁ"ぁ"ぁぁ!!
胸元から包丁を取り出してこちらに向かってくる
へっぴり腰で両手で包丁を包むように持っている
(なまえ)
あなた
遅いよ
両手を押さえて制圧する
散々叫び散らかしていた割には実に呆気なかった
その後、警察に引渡し少しの事情聴取を終えて、
ガチャリ、家に入る
(なまえ)
あなた
終わりました、皆さん大丈夫でしたか
トンッ、フィリックスさんにぎゅっと抱きしめられる
(なまえ)
あなた
怖かったですよね
(なまえ)
あなた
もう大丈夫ですよ、捕まえましたから!
fl
fl
ズビッ、違うの
(なまえ)
あなた
泣いてるんですか?!
bc
bc
すみません
bc
bc
あなたさんのこと心配してたみたいです
(なまえ)
あなた
しんぱい....ですか
bc
bc
ええ
呆気にとられる僕を見てバンチャンさんは微笑みながらそう言った
ズビッと鼻を鳴らすフィリックスさんの背中をさすっていると
視界がに影が落ちて暗くなる
誰かと思えば
(なまえ)
あなた
リノさん
lk
lk
怪我は?
(なまえ)
あなた
ひとつもありませんよ!
lk
lk
あっそ
lk
lk
落ち着いたら話するから
(なまえ)
あなた
はい
bc
bc
リノなりに心配してるみたいです
(なまえ)
あなた
分かってます
(なまえ)
あなた
みなさん優しいですもんね
bc
bc
そうなんです
バンチャンさんはまた微笑んだ
夕焼けみたいに優しい笑顔だった
(なまえ)
あなた
フィリックスさん
fl
fl
ズビッはい
(なまえ)
あなた
顔を上げてください
(なまえ)
あなた
僕の顔をよく見て?
(なまえ)
あなた
傷一つ付いてないでしょ?
fl
fl
...うん
(なまえ)
あなた
もう大丈夫、ストーカーもいない
(なまえ)
あなた
僕も無傷
(なまえ)
あなた
だから泣き止んで欲しいな
(なまえ)
あなた
僕はフィリックスさんの笑顔が好きだから
fl
fl
..うん!ありがとう、あなたさん!
フィリックスさんは
天使みたいな顔で笑った
つられてこちらも笑ってしまうような
そんなフィリックスさんの笑顔が好きだ

プリ小説オーディオドラマ