inm Sid
マナが突然扉を開け現れると
どこか複雑な感情を隠したような
真剣な顔をして、俺にそう言った。
目の前にいるあなたの下の名前は、現れたマナに対して
驚いたような表情を
___驚いたような表情を、していたのだ。
普通なら、驚いているだけで終わったけれど
俺には、その驚きの視線が違う感情を
含んだものに見えてしまい、仕方がなかった。
_____あの日のような、瞳と似ていたから。
俺は、そんな彼女の瞳と
纏うその感情から逃げるように部屋から飛び出し
マナの家を出た。
通常 Sid
ライが頭を冷やしてくる、と言って
部屋を飛び出していった。
私たちは、まるで張り詰めていた糸が切れたように
ボーッとして、力を含まない声で
そう呟きあった。
マナは、視線を扉の方から
私の方に移すと、膝を屈めて私にそう尋ねた。
_____あぁ、似ている。
マナが呆れたように笑いながら
そう言っていたずらにため息をこぼす。
思い出してしまう。
私が、マナに恋にしたあの日のことを。














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。