そこの少女は警戒を解いて、安心したような顔で続けた。
指を指す方には、私が糸でぐるぐるに巻いた2人の姿が。
まだまだだな、なんて口の中で言ってしまったほどである。
こうして、あたしたちの試合は簡単に終わってしまった。
だって、たった2試合しかなかったんだよ?
なのにその2試合で一気に人がいなくなっちゃって、寂しい気持ちだ。
裏ではたくさんあったこと、あたしは知らなくて、キィニチを救護室で見て気づいちゃったんだ。
そう呼ばれて、あたしはハッとした。
横を見ると、チャスカ。その奥にオロルン、シロネン、イアンサ。
これだけなんだ……………、カチーナちゃんも、キィニチもいなくて。その……………
「行かないって言ってるデショ!?」なんて幻聴が聞こえたのは気のせいだろうか。
チャスカが少しにやりと笑う。
あたしはそんなこと気づかなかったけど、チャスカはその顔にすぐ気づいたみたいで。
目が覚めると、たまに見る天井だった。
その端からアハウが覗いていて、うるさく羽虫のように動いていた。
燃え尽きるような炎が、「仕方ない」と言っているような気がした。
隣を見ると、エミリエとディシアがいて、本当に終わったと実感したのだった。
その間に座る召使。彼女には申し訳ないことをして、俺は……………………
こんこん。
救護室のドアが小さい音で叩かれる。





















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。