日に日に東卍と戦う日が近付いている。
あの日以来、東卍の集会には参加してない。
マイキーから振ってない。
あたしからも振ってない。
マイキーが恋人なのは、続行中だ。
あっちはそう思ってないかもだけどね。
ムーチョたちがココも連れてきた。
そして、今日、渋谷に行って、みんなを襲う。
いわば、奇襲をかけるんだ。
あたしは、ココとお留守番。
別にいい。
今、タケミッチや千冬、圭介に合わせる顔がないから。
イザナは出かけてしまった。
私は、1人で涙を流す。
急にココに頭を下げられる。
私、何かしたっけ?
スラスラと反対のことが出てくる。
ココは部屋から出ていく。
そう言って、自分を押し殺す。
だって、みんなと戦うの、楽しいんだもの。
ね、仁幸。
仁幸のそんな声がする。
どこかにいるの!?
あたしは、あたりを見回す。
やっぱり、いない。
『いなくて当たり前』
重々しく、自分の声が自分に響いてしまった。
仁幸のことは、吹っ切れてるでしょう?
とっくの昔に。
あとちょっとで、抗争だっつーのに。
嫌味だよね。
もう、時間は過ぎた。
今日は、ついに、2月22日。
黒龍の創立日で、仁幸の命日。
あたしとって、大切な日。
どーせ、あいつに、真一郎に会うんでしょ?
真一郎と仁幸の墓は謎に近い。
マジでなんでだろ。
私は花を墓に置く。
返事なんて、返ってくるわけない。
そう思ってた。
そう、この時は。
返事が返ってきた。
でも、私は分かってる。
奏眼が見せてる虚像。
だけど、涙が出てくる。
抱きつけない。
そりゃそうだ。
だから、下にうずくまる。
仁幸は、私の頭を撫でてくれる。
撫でられてる感触がある。
私は立ち上がる。
なんだか懐かしい言葉だ。
















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。