鬼の私は雄英生

伯爵令嬢にも関わらず、屋敷内で使用人のような生活を送るヴァレリー。 父は再婚相手の継母と異母妹のアデルばかりを溺愛し、ヴァレリーには見向きもしない。父の代わりに領地の采配を担い、アデルからは用事を押し付けられる日々。 そんななか、アデルと年老いた公爵との縁談が持ち上がる。公爵家からの金銭的援助は欲しいが可愛がっているアデルを嫁がせたくない父によってヴァレリーが身代わりとなるが、領地に到着するとすでに公爵は亡くなっていた。 帰る場所のないヴァレリーは、跡を継いだ公爵・ロードリックに契約を持ちかけるが……？ イラスト／愛須メノウ

伯爵令嬢ケイティは、ある日痴情のもつれから、義理の姉に魔法でウサギに変えられてしまう。 逃げ出した森の中で魔物から助けてくれたのは、人と獣の姿に変身できるライオンの獣人、レオニードだった。 変身下手な獣人と勘違いされたケイティは、マイペースで俺様なレオニードに保護されることに……！？ イラスト／緒川りお

女神の神託により、聖女に選ばれたリーシャ。 瘴気を浄化する力を与えられた彼女は、エクブロム王国を守るために十年間ずっと祈りを捧げてきた。 だが平民である彼女を婚約者である王太子や神官たちは認めようとせず、蔑まれる日々の中でリーシャは表情を失っていく。 十八の誕生日を前に、リーシャを待っていたのは偽聖女だという断罪だった。 突き付けられたのは王太子からの婚約破棄と国外への追放。 かろうじて隣国・ランベルト王国に逃れたリーシャは聖女ということを隠しながら、ひっそりと過ごしていた。 そして、この国の王女が瘴気による呪いで醒めない眠りの中に落ちてしまったということを知る。 王女を助けたい気持ちと、また蔑まれるかもしれないという恐怖の板挟みになっていたリーシャの前に現れたのは、第一王子のカイン・ランベルトだった。 彼はリーシャに向かって「妹の呪いを解いて欲しい」と膝をついて……。 追放された聖女が、温かな優しさに触れながら全てを取り戻していく恋のお話。 イラスト／ハパー