重岡 side
コツコツ
コツ・・・
ひたすら歩き回る音が響く
こんなに歩いてても誰も来ない
そんな不思議さに冷たい汗が背中を伝う
コツコツ・・・
カコ・・・コツコツ
たった1箇所
音が軽い場所があった
重岡「なんや」
その場所を触ると
そこだけプラスチックの様だった
しかし、引っ掻いても押しても叩いても
びくともしなかった
重岡「くっそ!!」
力の限り拳を下ろした時だった
隣の石がガコンと下がり
プラスチックの部分がガコンと上がってきた
その中には鍵が入っていて
横からその鍵を取り出した
もう1つ、懐中電灯もあったので
この暗闇にはありがたいと思い
頂戴しておいた
鍵を開けて俺は牢獄から脱獄した
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。