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第1話

霞月の日常2
17
2023/12/23 13:54
ザァザァと窓にたたきつける様な雨の音ではっと目が覚める。
少し早いがもう起きようと布団から出ようとするとビリッ 足に激痛が走り思わず転けてしまう
昨日テストの点数が悪いと両親から指導を受けた。足に熱湯をかけられたのだ
起き上がろうとするとくしゃくしゃになった90点のテストが視界に映る
もっといい点数を取らなければならないのだ
自分がこんなに不出来なのにそれでも見捨てず指導してくれる両親には感謝してもしきれない
制服に着替え1回のリビングに降りる
彼に話しかけられた。思わずドキンと胸がなる
霞月
…は、はい?
彼は透き通ったような目で私を視界に映す
夜宵 星
邪魔、なんだけど
邪魔…?今邪魔って言われた?
邪魔って要らないってこと?


ヒュッと息ができなくなる
霞月
また私余計な事を……ご、ごめんなさい!ごめんなさいっ
もうしません、二度としません!
霞月
死んだ方がいいってことはずっと分かってて…こんな私を愛してくれる両親にも失望されかけてるし…人を不快にさせてしまう私なんて…っ
夜宵 星
子猫…いるから付いてこられたら邪魔なんだけど
霞月
え…?子猫?
耳をすませば微かに猫が鳴いてるような声が聞こえる
霞月
こんな雨の中、猫が…?
夜宵くんは猫の声がする方に足を向ける
霞月
あのっ猫探しなら…私得意です
そんな私を無視して夜宵くんは猫の声がする方に走っていってしまった
霞月
やっぱり…迷惑だよね…
霞月
あっ、いけない
学校がもうすぐ始まってしまう。
私は大急ぎで学校に向かう
ガラッ 勢いよく教室のドアを開けた
時計を見ると朝のHRが始まる5分前
ギリギリだった。気をつけなければ
これ以上両親には失望させられないそう思い席につこうとする私にカースト上位の彼女達が近寄ってきた
あれれ〜?優等生の月ちゃん今日は来るの遅かったんだね〜(笑)
霞月
色々あってギリギリに来てしまいました。
雪の周りにはクスクスと笑っているクラスメイト数名が私を見下げていた
彼女はすごく綺麗な顔立ちで髪はストレートロング
誰もが振り返る様な美貌だった
美貌が故周りに自然と人が集まる
あーいい笑いい笑そういう言い訳。
本当はギリギリまでパパ活やってて遅れちゃったんじゃないのー?(笑)
呼吸が早くなりどくどくと心臓の音が早くなるのが分かる。
何故だろう?私は今おかしな事を言われてるみたいだ
霞月
はは…っやった事ないです…
さらに呼吸と心臓の鼓動がバクバク早くなるのが分かる。
こんな不出来な人だったんだと思われたくなくてコーヒーをかけられてしまった事を隠すように、ブレザーを着ていたが彼女はブレザーの隙間からちらっと見えるコーヒーの染みを見逃してはくれなかった
あれー?霞さんなんか汚れてるよ?(笑)
霞月
あっ…えっと
彼女は強引に私のブレザーを脱がせた
そしてポケットからスマホを取りだしパシャっと写真を撮った
次の瞬間彼女は
みんな〜!見てー!霞 月がお漏らししてる!
その瞬間教室がざわめいた

写真を撮る者

こそこそ話してる者

笑っている者

呼吸がさっきよりもっと早くなる

はぁ、はぁっ

息がしずらい
霞月
は、はは
その瞬間彼女は顔を顰め舌打ちをした
笑ってんじゃねえよ
しまった。
彼女の機嫌を損ねてしまった
なんで私はこんなダメな奴なんだろう
だが、彼女は何か思いついた様に、にやっと笑い
霞さんってばあ、パパ活してるんでしょ?私知らないおじさんとホテル入っていくとこ見ちゃったんだよね
優等生のフリしちゃって(笑)ほんとはクソビッチなんじゃんウケる(笑)
私は思わず顔を歪めてしまった。
私はパパ活はしてないしホテルにも行った事がない
霞月
あの…パパ活もしてないしホテルにも行ったことが…
皆ー!優等生がタダでやらせてくれるってよ!
彼女はゲラゲラ笑いながらそう言った。
皆の視線が私に一気に集まる
はぁっはぁっ呼吸がしずらい。意識が今にでも遠のきそうだ
早くヤリたすぎてはあはあ言ってるんですけどwきもw
霞月
えっ………………………はぁっ……ちがいま…す
キーンコーンカーンコーン
朝のHRのチャイムが鳴る

彼女は持っていた私のブレザーを床に落とし踏みつけた後満足そうな顔で、自分の席に着く。
担任の先生
席に座れよー
先生早くして
担任の先生
おぉすまんな
朝のHRが終わり、担任の先生の視線が私を捉えていたのに気づく
何か用でもあるのかな
担任の先生
霞、ちょっと資料室に来い
霞月
…?はい、行きます
資料室?資料室と言えば誰も使わない教室だ。 何か手伝いでもして欲しい事があるのだろうか
彼女達の方を見るとやはりクスクスと笑っている
教室のドアをガラっと開け雨が叩きつけている窓を横目に走早で資料室に向かう

朝から雨なので廊下は薄暗い
霞月
早く行かないと…1限目始まっちゃうし
資料室は3階の1番奥の教室だ
小走りで向かう
資料室のドアを開けようとするが取っ手が悪いのか中々開かない
霞月
古いから仕方ないよね…先生はもういるのかな?
すると、自分の後ろが誰かの影で暗くなった

取っ手を持ったまま後ろを振り向くと
ドアの取っ手を持っていた私の手に先生の手が重なる
先生の一瞬ニヤついた顔を私は見逃す事が出来なかった
霞月
あ…の…
声が出ない
激しく窓にぶつかる雨の音だけが廊下に響き渡った

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