私のいる意味ってどこにあるんだろう
私には姉がいる。お姉ちゃんは運動も勉強も芸術も何もかも全部上手くできる。
いわゆる優等生。
それに比べて私なんて無味乾燥。
お姉ちゃんとは真逆。
だからだろうか、両親は私に目もくれなくなった。
最初の頃は...
そこから私は頑張った方だと思う。
小テストは満点を取ることが多くなったし
運動も勉強もそれなりに評価されてきた。
でもやっぱりダメだった。
無視が多くなった。私がどれだけ頑張ってもお姉ちゃんを超えたとしても勝ることなんてない。もともと性格も容姿もいいお姉ちゃんだ。それが普通なのかもしれない。
私は誰かに必要とされたかったんだ。
お母さんもお父さんも必要としているのは全て完璧なお姉ちゃんだけ。
誰も私の事なんて必要としてくれない。
やっぱり私は馬鹿だ。
もう無理なのに夢も希望も捨てきれない
ただただなんとなく今を生きているだけ。
どれだけ私が「お母さん」と叫んでもこの声は届かない。
金木犀の匂いがする
ということはここを曲がれば家だ。
家にはお姉ちゃんがいる。
お姉ちゃんは今勉強に追われている
話しかけても怒られるのみ。どこか苦しそうにも見える。
家に帰っても親は居ないからいいけど明日になったら...また顔を合わせなきゃいけない
明日のことなんてもう忘れてしまいたい。
いっそのこと今まで来た道を戻ってしまおうか。悲劇の主人公みたいに家出でもして。
答えは否。心配なんてするはずがない。
優しい人だったらもっと心が広くてお姉ちゃんにもお母さんにもお父さんにも笑えるのかな。
そんな考えさえも偽善なのかもしれない。
きっと私は誰のことも幸せにできない。
...
今日は都合がいい。
涙も出てきた
私がここで愛して、って歌ってもこの声は届かない。
そう思うと息が苦しくなる。
歌も届く前に終わる
地球だっていつかは終わる
ガチャ🚪
一息ついて自分の部屋に戻る。
懐かしい匂いが鼻をくすぐる
ノートやらアルバムやらが重なってる場所を漁る。
パラッと何かが飛び出てきた
自分で書いた記憶は無いけどこの字の汚さは過去の私だ。
ペラッ📖
そこには、お母さんに認めて欲しいということを綴った日記があった。
"きっと私は誰のことも幸せにできない"
その文に目がとまる。
過去の自分に嘆く
伝わりはしないけどもう大丈夫だ。
ガチャ🚪
あの時は本当に辛かった。
頑張っても認められなくて1人で悲しかった
でも気づいた。認めてくれる人は必ずいることに
ノートを閉じて奥にしまう
心の中でありがとうと言いながら。
私は階段を駆け下りた
カンペキお姉ちゃんにしか興味が無い両親、それに嫌悪感を抱くゆりか
↓
しゅんと出会い結婚して子供が出来て実家に帰る
↓
部屋を漁ってたら昔のノートを見つける
↓
お母さんお姉ちゃんしゅんとゆりかの子供(えみちゃん)が帰ってくる
そのノートの内容が曲パロってことでした!
















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。