第3話

#.ずっと見てた
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2025/09/13 07:59 更新





引っ越しの挨拶の時初めて出会って一目惚れしたあの子が
少し遠くの公園で泣いてるところ見つけた。

あなた
君どうしたの?
獪岳
隣の…!
…まいごになった
あなた
( え〜覚えててくれたの!!??ほんとかわいい )
あなた
おうち連れてってあげようか?


そう言いながら私は手を差し伸べた

そうすると恐る恐るだが彼は握り返してくれた。



その手の小ささ。冷たさ。震えてた指。
全部が、私の心をぐしゃぐしゃにして初めて________

あなた
( あ、この子は私が守らなきゃ… )


それが「恋」なのか「執着」なのか、わかんない。
わかんないけど、あのとき、私は決めたんだ。

この子を、一生見てる。

ーーーーーーーーーー

そして獪岳くんを家に送り届けた際に獪岳のお母さんと仲良くなった

その子のお母さんは穏やかな人ですぐ仲良くなることができた。

私とお母さんが話している間獪岳くんは積み木で遊んでた。



お母さんに聞いたほっぺぷにぷにしてて、でも不機嫌なの。
おもちゃ投げたり、すぐ泣いたり、でも夜は怖くて親の布団に潜り込むんだって。



そのエピ聞いたとき、私、地球から3回転くらいした。

あなた
( いやいやいやまてまてまて )


あのとき私、16歳だった。

合法的にギリギリ姉的ポジション狙えそうな距離感。

でも……その距離感のせいで、彼は私のこと、ただの隣のお姉さんってしか思ってない。



…だから。
おもちゃ、投げて壊れたやつ。夜に落とした靴。
雨の日に脱ぎっぱなしだった傘。

全部、私の部屋にある。

私の宝物。

ーーーーーーーー

月日が経ち獪岳くんはランドセルを背負ってやってきた。

その姿はほんとに愛らしくてほんとやばかった



受験であまり会えず久しぶりに見た獪岳くんは見事に背伸びして大人ぶってた

あなた
獪岳くんそのランドセルかっこいいね
獪岳
ふん


そう言って満足げな顔をする獪岳くんは本当に可愛らしかった。

家に帰ってからでもカーテンの隙間から見てるだけで、心がトロけそうになる……

ーーーーーーーー

獪岳くんが大人になりあまり関われなくなってしまったが
ずっと見ていた中学生の彼は_________

誰とも群れない、誰にも笑わない、怒った顔がデフォルト!!

でも私だけは知ってるの。


放課後、公園のブランコに一人で座ってる獪岳くん。
アイスの当たり棒を握りしめてるのに、無表情でゴミ箱に捨てるの。

あなた
( ちょ、待って、それ当たりじゃん!?もらうわ!?!?!?!? )


その棒、今うちの机の引き出しにあるんだけど、私……そろそろ自分が怖い。

でもさ!!いいの!!!



中学生獪岳くん、制服の丈がちょっと短くて、裾から見える手首が……罪!!

しかも手に絆創膏つけてんの、なに!?死ぬ!!(私が)!!!!

ーーーーーーーーー

そして彼はあっという間に高校生になってしまった

あなた
( うわあああああああああああ!!!!!!!高校の制服!!!!ブレザー!!!!!!! )
あなた
( ちょ、なんでそんな……朝から不機嫌そうな顔してんの!?!?
かっっっっっっわいい!!!!!!! )


あの頃、私は毎朝窓から獪岳くんが登校するのを眺めていた。

あなた
……あ、今日は髪、ちょっと乱れてる。寝坊かな?え、かわいい
あなた
靴下、今日黒じゃん、昨日はグレーだったのに……なるほど。気分か?


てかさ!?ランドセルからブレザーへ!?
この進化どう考えても伝説ポケモンじゃん!?!?!?!?

獪岳くんの制服の第二ボタン……ほしかったな……


あなた
( まぁその代わり、靴下の片っぽは私の宝箱の中にあるけどね。
え?なんであるかって??それは……内緒♡ )
ーーーーーーーーー

この頃彼が帰ってくるのは、いつも夜の9時を過ぎた頃。


濡れた髪から滴る水。バイト帰りなのか、疲れた足取り。
ふとした瞬間に見せる、不機嫌そうな顔と、
近所のガキが話しかけようもんなら「は?ウゼェんだよ」って睨む顔。

……でも。

でもでもでも!!!!!!!!!

その冷たい目の奥に、誰にも見せない弱さがあるって知ってる!!!!!!!

あなた
( なぜならベランダに干してた彼のシャツ、こっそり一枚……私のクローゼットにあるから。 )
あなた
大学生の獪岳くん、今日も世界一かっこいいね♡





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