かわいい恋をもらった
好きだと、言葉で伝えてくれるかわいい恋
私にはきれいすぎる
でもどうしても、それを手放すことは出来なかった
謝ってばかりなのに
応えてあげられないのに
どうしても手放せない
ずるい 私は卑怯者だ
教師として、大人として、1人の女の子として。
キッパリと突き放せばいいのにそれが出来ないのは
そのかわいい恋が自分以外に向けられるのはいやだからだ。
そのせいで、あなたの名字は辛い思いをしていると分かっているのに
はじめて、そう言われたとき嬉しかった
当たり前だ
少し贔屓していた生徒が、遠慮がちな目線で、震える声で、それでもハッキリと好きだと言ってくれて。
桃色に染まった頬は柔らかそうで。
思わず、頷きそうになってしまった
けれども私は断った
あなたの名字のことは好きだけど、それは生徒としてだ
好きだけど応えてあげることはできない
すると、あなたの名字は泣きそうに顔を歪めて
そう言ったあなたの名字からは幼さを感じたけど、大人びた顔だった
私は卑怯者だ












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。