前の話
一覧へ
次の話

第7話

手のひらで…🦒 続編
1,239
2025/02/09 13:00 更新

この作品は第5話の続編になります!

前編を見るとよりお楽しみできるかと思います




あなたの下の名前side

音楽番組の準備中

最近よく連絡をとっている子を見かけた
シニュ
シニュ
あなたの下の名前さん!新曲聞きました!
(なまえ)
あなた
ありがとㅎ私も聞いたよ
(なまえ)
あなた
かっこよかったねㅎ
シニュ
シニュ
へへㅎありがとうございます
(なまえ)
あなた
ごめんもう行くね、ステージ頑張って
シニュ
シニュ
はい、あなたの下の名前さんも頑張って
軽く会釈してその場を去る

この子は前の合同コンで出会ったアイドルの子で

すごい初心うぶな子だ

グループのコンセプトも学生や青春って感じで

フレッシュなんだけど

この子自身、これまであんまり恋愛してきてないんだな

というのが分かる

アイドルだからできなかったのかもしれない

シンガーソングライターで恋愛の曲を主に歌ってる私

からすれば本当に犬みたいで可愛らしい。


今まで年下に惹かれることは無かった

告白されてもなんだがピンと来なくて

曖昧に返事をしては曲のネタにした

これが職業病というやつかもしれない。

どれだけ真剣に交際を考えてる相手でも

このまま別れたらいい歌詞書けるかな

なんて思ってしまう

今回の新曲も前に元彼と会った時のことをネタにした曲

私の恋愛は曲のネタに変換される

こんなことを友達に言うと

エモいだとか儚い恋って言われるけど

なんだかネタの為に恋愛をしているようで嫌だった

けど恋愛の歌を書けない私の存在意義なんてない

昔、青春や人の気持ちに寄り添う曲を歌ってた

その時の私は世間に見つけられなかった

けどそんな時に出会った人

年上の余裕感のある人だった

想いが溢れてしまってその人の恋の歌を歌った

そしたらその曲がバズり、アーティストとしてデビューすることが出来た

そこから恋愛の曲しか歌わない

歌わないだけで作ることもあるが、歌ったら世間から
見放されると思った

今まで築き上げてきた人気が一気に崩れると思うと
怖かった


次の曲はシニュくんとの曲かなぁ

我ながらこんな事を考えてしまう自分は最低だと思う


⋆꙳𝜗𝜚꙳.*‬

(なまえ)
あなた
ふぅ〜、疲れた

家に帰ってソファに項垂れながらエゴサをする

カムバ直後の1週間程は忙しい

明日も早く起きないと

スマホの画面には

『元彼への気持ちをこんなにも綺麗にかけるなんてあなたの下の名前ちゃんって今までどんな恋愛してきたの』

『あなたの下の名前の元彼になりてぇ〜』

全部、私を知らない人からの言葉

(なまえ)
あなた
はぁ、、

ため息をついてスマホの電源を消す

早くお風呂入ろ、


”ピコン”


スマホが震える

シニュくんからだ…

『改めてカムバおめでとうございます、また音楽番組で会ったらよろしくお願いします!』

『あと今回の曲の元彼とまだ連絡とってるんですか?』

『あなたの下の名前さんに会いたいです』

2件目に比べて3件目は遅れて送られた

悩んだのかなㅎ

シニュくんは私と違って純粋な恋をしてると思う

世間一般的には誰かの為にじゃなくて誰かが好きだから恋をする

考えたら息が詰まりそうになる

シニュくんのメッセージに既読をつけないまま、お風呂に浸かった


⋆꙳𝜗𝜚꙳.*‬

音楽番組の移動時間

昨日のトーク画面を見ながら送る

『シニュくんもカムバおめでとう』

『活動が落ち着いたら時間あるよ』

すぐに返信が来た

『来週の週末はどうですか』

文字を打つ指を動かす

『空いてるよ』

『会いたいです、話したい』

いつもより積極的な彼に少し驚く

『外だとバレるし私の家はどう?』

『あなたの下の名前さんの家お邪魔していいんですか』

『待ってる』

自分では分からないぐらいに胸が踊った

いや、分かってたけど知らないふりをしていたのかも


⋆꙳𝜗𝜚꙳.*‬

約束の日

軽く掃除をしていたらシニュくんから連絡が来た

『近くまで来ました』

誰かに見つからないように報告してくれてるのだろう

『鍵空けとくからそのまま入ってきて』

『分かりました』

数分後ドアが開いた
シニュ
シニュ
お邪魔します、
(なまえ)
あなた
いらっしゃい、とりあえず上がって〜
シニュ
シニュ
失礼します

奥のリビングへ招待する
(なまえ)
あなた
急にどうしたの?ㅎ
シニュ
シニュ
話したくて…迷惑でしたか?
(なまえ)
あなた
ううん、何話したかったの?
シニュ
シニュ
えっと、あなたさんって年下は恋愛対象外ですか
シニュ
シニュ
今までの曲で年下と付き合うってことないじゃないですか…だから俺じゃダメかなって
(なまえ)
あなた
え?私の曲、全部聞いたの?
シニュ
シニュ
はい、好きな人の歌声って沢山聞いても飽きなくてㅎ

ただ単に嬉しかった

私の曲を沢山聞いて意味まで考えてくれたこと

けどまた恋愛、

自分が欲しがってた言葉ではなかった

こんな言葉を欲しがる私が1番ダメなんだけど、
(なまえ)
あなた
恋愛対象外では…ないかも、
(なまえ)
あなた
付き合わなかっただけかな…
シニュ
シニュ
なんでですか?
(なまえ)
あなた
付き合わない理由とか色々あるよㅎ
シニュ
シニュ
なるほど…なんで最近は恋愛の曲以外は作らないんですか?
(なまえ)
あなた
…え
シニュ
シニュ
昔はそうゆう歌もあったので気になって…
(なまえ)
あなた
…よく知ってるねㅎ

言葉が詰まった

私が誰かを助ける曲を、誰かの青春を、誰かの生き様を

歌わない理由…
シニュ
シニュ
…?

私なんで、

自分がしたい歌を歌わないんだろ…

好きな歌で好きでもない人を思って歌ってるんだろ…


そう思うと涙が止まらなかった

自分では気づかないうちにずっと思っていたのかもしれない
(なまえ)
あなた
ごめん…
(なまえ)
あなた
…っ!

いきなり抱きしめられた

抱きしめてくれた
シニュ
シニュ
ごめんなさい…今はこうしないといけない気がして…

ずっと溜め込んだ物が溢れ出した

自分で気づいてたけど知らないふりをしていたもの

知りたくなかったもの

いつかは向き合わないといけなかったもの

私はシニュくんの大きな体に包まれながら

泣き続けた


⋆꙳𝜗𝜚꙳.*‬

(なまえ)
あなた
あの…もう大丈夫です…
シニュ
シニュ
…もしかして聞いちゃダメでしたか?
シニュ
シニュ
大したこと無いんですけど珍しいなと思ってて、
(なまえ)
あなた
そうだよね、今はもう恋愛の曲ばっか歌ってるし…
(なまえ)
あなた
あぁ〜情けないところ見せちゃったなぁㅎ
シニュ
シニュ
情けないなんて思わないです
シニュ
シニュ
むしろみんなが見れないあなたの下の名前さんが見れて嬉しいかも…ㅎ

シニュくんの柔らかい笑顔に目を奪われた

あぁこんなのが恋だったな、

久しぶりの感覚に胸が焦った
(なまえ)
あなた
…なにそれㅎ
シニュ
シニュ
僕はあなたの下の名前さんの曲ならなんだって好きなんです
シニュ
シニュ
でも曲に表さないあなたの下の名前さんのこともっと知りたいし、もっと好きになりたいです
(なまえ)
あなた
…そうなんだ

その時に多分確信した

私、シニュくんが好きだ

でも曲にはしない

したくない、しなくてもいい

きっと曲にできないぐらいに好きなんだ



年上としてシニュくんには余裕を見せたかったけど

もう無理みたい

今は完全に君の手のひらで転がされている

それに反抗したくない自分が居る


end



私の中で不完全燃焼感はあるのですが
気に入ってくださったら嬉しいです😊

プリ小説オーディオドラマ