きっと…るなが待つ宵を好きな理由って…
お母さんを待ってるんだよね。
るなは中学生の時に、
もうお母さんの事を諦めたっぽいけど…
やっぱり大好きだったお母さんの帰りを待ってるんじゃない?
そんな考えが思い浮かんだ。
俺が血の気が引いて、悲しいと思う気も知らないるなは、
窓の外をまた見ていたようだった。
でも…さっきとは違い、何処も見ては無さそうだった。
そんな様子を見て、俺はるなが幼い子供の様に見えた。
やっぱり、昔から気持ちは変わってないのだろう。
あのるなが鮮明に覚えているあの日から_。
俺の様子を伺って振り返らずにそう言った。
どうらや、窓の反射で俺の顔を見ていたようだ。
自分を自笑するるなは見てるだけでも痛々しかった。
そう悲しそうな、顔をしながらるなは振り返った。
しっかり俺の目を見て。
その目は、澄んでいる物ではなかったけど…
綺麗だった。
その言葉しかでてこないほどに。
“色んな意味”。
るなはその言葉を強調して言った。
一つはわかった。
人は自分と似てる人を好きになる。
それと一緒で…
時間帯も自分と同じ現状の時間帯が好きになるって事。
だから、類は友を呼ぶ。って意味に含んでるんだと思う。
でも、るなが思うもう一つや二つは…?
今の話じゃ全く分からなかった。
…。
こないだから疑問に思う。
るなに取って、なお兄は大事な人だ。
そんな人に、隠し事をしていて…
何も思わないのだろうか…?
そう思い試しに聞いてみた。
“隠し味”。
うりも言っていた言葉だ。
隠し味の招待は何なのだろうか…。
考えれば考えるほど、理解できなくなってくる。
“共通点”もまだ謎だ。
全くわからない。
るなにも彼女にもある共通点って何なんだろうか…?
るな曰く、今までの感情やセリフは、計算していたらしい。
そして、一言一句演技していたと言う。
そんなこと、出来るのだろうか…?
それに、ほんとにそうしていたのなら、ビックリする。
でも、何故彼女が休んだら、計算が狂ったのだろうか…。
それに、何故そんなにめんどくさいことしたのか…?
疑問に思った。
確かに。
中の良い人に隠し事をされるのが嫌な理由はいたいほど分かる。
るなが言い掛けたのは…
計算か、ほんとかどっちだろう…?
今までのが、演技ならばここですることもあるだろう。
るなにはツッコミ風で返答をしたが、
内心どっち何だろうと不安になった。
そう、また悲しそうに言うるなは…
演技だとは思えなかった。
そして、るなの言葉からは強い意志が凄く伝わってきた。
悲しい事を言ってるのに…。
そう言って教室を出ていったるなを俺は追いかけた。
今日は凄く忙しくて、疲れる日だったな。















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!