前の話
一覧へ
次の話

第1話

いち
129
2023/03/17 03:15
-ハァッハァッ

息が上がる。足がもつれてうまく走れない。…胸が痛い

この胸の痛みは走っているからなのか、それとも、

…いや、分かっている。胸が締め付けるように痛いのも、目の前が、滲んで見えないのも、

走れず、歩いているのに…上手く、息が吸えないのも、…分かったんだ
たくぱん
ッは、…俺、
たくぱん
あいつらのこと、好きすぎだろ…
どんだけ愛されたいんだよ……w
たくぱん
信じて、もらえなかったぐらいで…
歩くこともできなくなって、壁にもたれ掛かる。

そのまま、ずるずると座り込む。

地面に、ぽたぽたと水が零れていく、…可笑しいなぁ、
たくぱん
いま、雨降ってないんだけどなぁ…



??
たくぱんさん?

たくぱん
え……?
たくぱん
そーちゃん…?

そー
どうしたんすか?
たくぱん
いや、何でも、ないよ…
はやく、どっかに行かないと、

そう思い、立ち上がろうとしたら、
そー
いや、何でもなくはないでしょ
そう言って、一気に距離を詰められた
そー
…そんなに辛そうなのに
たくぱん
たくぱん
……そー、ちゃん…
そー
なんすか?
たくぱん
…そーちゃんは、何で怒鳴ったりしないの?
そー
何でって、怒鳴る理由ないでしょ?
そー
たくぱんさん、俺に何かしましたっけ?
たくぱん
そうじゃなくて、あの子の……あ、
そういえば、そーちゃんは珍しく外交に行ってたんだ、

鎮痛剤や胃薬に幅広く使える花や珍しい植物が沢山ある国で、何故か植物に異様に詳しいそーちゃんを植物園総管理者の人が気に入ってそーちゃんが植物の管理をするという条約で同盟を組むことになったので二週間かけて行って帰って来るという日程だった

予定では明日帰って来るはずだ
そー
思ったよりも早く終わったんで、今帰って来たところっすよ
たくぱん
あ…そうなんだ…
じゃあ、そーちゃんはまだあの事は知らない… 

もし、知ったら、そーちゃんも…
そー
…取り敢えず、たくぱんさん俺の部屋に来ますか?
たくぱん
えっ?
そー
はるさん達と何かあったんでしょ?外からでも分かるほどピリピリしてるんで
たくぱん
え、っと、
そー
俺は何があってもたくぱんさんを信じるんで
そー
たくぱんさんも…まあ、俺のことは信じなくても、取り敢えず来てください
たくぱん
…ふふ、何それ、
ほんとに、信じてくれるかな、
そー
あー!ちょっと笑わないでくださいよ!
たくぱん
wごめんごめん、……そーちゃん、
そー
はい
たくぱん
お邪魔しても、良いかな…?
そう言うと、そーちゃんは嬉しそうに
そー
大歓迎ですよ!









プリ小説オーディオドラマ