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第8話

主人公になれない少女
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2020/04/05 14:18 更新
アリス
アリス
!!アテンション!!

◎この物語は、わたくしアリスの偏見が含まれています。

◎中の一例として描かれている作品を批判しているわけではありません。
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 私、ジェシカは脇役である。どの小説を見たって私は良くて主人公を支える役、悪いところだと悪女役だ。私は、主人公にはなれない。主人公になるには何かが足りなかった。
 
 笑顔を作るのだって、私には容易くできる。誰にだって笑顔で笑いかけることができる。けれど、そんな事ができるだけでは主人公になれなかった。
 
 主人公に求められるものを、私は一切持っていない。けれど、私が欲しいと懇願したものは、私の姉妹が持っていた。名前はサンドラ。
 
 サンドラは、私に持っていない物をたくさん持っていた。それは、人々からの人気であったり、私の好きな人であったり。全て、全て私の望む物を持っている。
 
 お話のなかで、サンドラは私の劣化版として描かれる事が多い。例えば、私は完璧な少女。勉強も、スポーツもなにもかも完璧でみんなの憧れ。けれど、サンドラは勉強も、スポーツもなにもできない。
 
 一見、これは私の方が良い役、良いスペックを持っているように見える。けれど、良く考えてほしい。主役はどっち?
 
 それは、勿論サンドラだ。無愛想で、あまり笑わない。だからいじめられる。最初、そういうところから始まって友達ができたり、時には恋をしたり…そうして物語は進んでいく。
 
 最終的には私が黒幕でサンドラをいじめている事がわかって、私の大好きな男の子から酷い事を言われて物語は終わる。
 
 本当にいじめたくてサンドラをいじめているわけではないのに、そういった物語のせいで私はどんどん嫌われていく。
 
 けれど、そういうお話を否定しているわけではない。むしろそういう話が大好きだ。もしも、主人公ならば。
 
 みんなもそういうお話を読むときに〝主人公の気持ち〟だけではなく、〝悪役の気持ち〟も知ってほしい。書き手の数だけ、私達の性格は様々だ。性格の悪い時もあれば、優しい役もある。だから、たまに思い出してほしい。

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