第37話

Happy End
211
2023/08/12 04:51


デンジ
デンジ
とりあえず …… 、

これどうすればいいんだ …… 。



デンジ君は顔をしかめながら 、

私のお母さんを見つめていた 。


デンジ
デンジ
まっ 、

マキマさんにお願いすれば 、

何とかなるだろ !
あなた
……… そういえば … 。
デンジ
デンジ
ん ?

なんか言ったか ?
あなた
あっ 、 ううん 。

何でもない … 。



お母さん 、

何で生きてたんだろう 。

私は死んじゃえばいいって言ったはず …… 。


???
それはアンタが 、

ホントに死んじゃえばいいって 、

思っていなかったからよ ?
あなた
えっ ?
パワー
パワー
おっ ?!

喧嘩か ? 喧嘩かぁ ?!!
アキ
アキ
待て !!

強いぞ 、 コイツ !
???
ウッフフッ ♡



グサッ


デンジ
デンジ
…… は ?
あなた
あっ 。
???
… よーやく 、

復讐できる …… !!

次はアンタの番よ !!

言葉の悪魔ぁぁ !!!



気がつくと 、

私のお腹には謎の悪魔の腕が刺さっていて 、

大量の血が流れ出していた 。



速かった 。

全く動きが見えなかった 。

明らかに格が違う 。

そもそも 、

この悪魔は私の心が読めて ………


???
もう一発ッ !!
あなた
っっ 、 バンッ !!!
???
キャアッ !!!
パワー
パワー
ウギャッ 。
デンジ
デンジ
おおおおおお ?!



※ バンッって覚えてる ?

  周りの奴が全員吹っ飛ぶやつです 。


あなた
… ハァッ … ハァ …… 。
デンジ
デンジ
あなたの下の名前 !!

俺達まで吹っ飛ばすなよ !
あなた
あー … ごめん 。

焦ってて …… 。
???
何なのよ 、 もうっ !!

血が出てきちゃったじゃない !!!
デンジ
デンジ
…… ん ?

この声 … どっかで … ?
あなた
ピタッ 。
デンジ
デンジ
あっ 、 だからお前 、

俺達まで巻き込むなって !!
パワー
パワー
動けないぃい !!

何故じゃぁ ?!!
あなた
… ごめん 、 ちょっとだけ … 。
???
早く私を解放しなさいっ !!
あなた
… 貴方の声 、

聞いたことあるの … 。
???
… それが何よ … ?
あなた
… どうして私を殺そうとするの ?



もしこのタイミングを狙ってたとすれば 、

私とお母さんの関係・・も知っているのかも … 。


???
どーせ言っても分かんないだろうけど … 。
???
… 私はアンタに殺されたのよ … 。

昔にね …… 、 。
あなた
… 私が …… ??



全く思い出せなかった 。

そもそもこの悪魔とは初対面なはすだ 。

昔って一体いつのこと … ?


???
… まっ 、

正確には君に殺されたのよね 。

…… デンジ君 ?
デンジ
デンジ
えっ 、 はっ 、 俺 ?
???
私は言葉と殺し合いをしてたの 。

アンタは死にかけだった 。

そしたら … 、

アンタはチェンソーマンを呼んだのよ 。
???
助けて 、 チェンソーマン …… 、

ってね 。
あなた
… 助けて … 、

チェンソー …… マン … ?
デンジ
デンジ
チェンソーマン ~ ?

確かに俺はチェンソーを使えるけどよ 、

チェンソーマンなんて 、

聞いたことねえぞ ?
???
… そのうち分かるわよ 。
???
… 私はそれで 、

チェンソーマンに殺された 。

そしてアンタもチェンソーマンに殺された 。
???
… 覚えてない ?
あなた
殺される前の記憶なんて 、

覚えていない …… 。
???
…… そう 。

… じゃ 、 昔話は終わりね 。
???
言ったでしょ ?

… 復讐だって 。



ガンッ !!



鈍い音と共に 、

頭に強い衝撃が走った 。


あなた
… ぅあっ …… !!



何で …… 動けて … 、

…… 違う !


あなた
… どこかに隠れてるでしょ … !

もう1人 …… !!
???
……… 。
???
… やーっぱ 、

バレちゃうかぁ ~ 。



私の頭に当たったのは 、

大きな瓦礫だった 。

瓦礫が落ちてるのは … 。


あなた
あそこか …… !
パワー
パワー
おっ 、 動けるようになったぞ !
あなた
えっ 。
???
… アッハハッ !
アキ
アキ
あなたの下の名前 !

避けろ !!!
???
ゲームオーバー … ♡



私は死を覚悟した 。

デンジ君がこっちに向かってきてるけど 、

きっと間に合わない 。


あなた
…… っ … !!



私は目を瞑った 。



ブウゥゥゥゥゥウン !!!


デンジ
デンジ
間に合えぇぇぇぇぇ !!!





グサッ





… 胸の辺りから血が流れている 。

チェンソーマンが絶望した顔で私を見ていた 。


あなた
…… デンジ … 、 君 … 。



ついこの前まで 、

死にたかったのに 。


デンジ
デンジ
…… あなたの下の名前 !!



… 今はこんなに 、

死ぬのが怖い 。



… 何今更 、

人間みたいなこと言ってんだろう 。


あなた
……… ごめ …… 、 ん … 。



生まれ変わったら 、



人間になって 、



幸せな人生を送ってみたい 。



… なんて 、



欲張りだなぁ 、 私 。



もう充分送れたよ 。





…… 暗い 。

体中が痛くて熱い 。



ここはどこ ?

きっと 、

誰も答えを返してくれない 。



でも 、



どこか 、



懐かしい気もする 。



一番最後に聞こえたのは 、

チェンソーの音 。

初めて聞いた時に 、

なぜか馴染みがあった音 。


マキマ
マキマ
ここは地獄だよ 。

言葉の悪魔ちゃん 。
あなた
…… マキマさん … 。



… 懐かしく感じたのは 、

ここ地獄に来たことがあるから … か 。



チェンソーの音に馴染みがあったのも 、

昔死ぬ前にこの音を聞いていたから ……… ?


マキマ
マキマ
君は死ぬ前に 、

お義母さんに対して

能力を使ったよね ?
あなた
…… はい 。
マキマ
マキマ
それが何故うまく発動しなかったか … 。

分かるかな ?
あなた
… 分かりませ … 、



「 それはアンタが 、

ホントに死んじゃえばいいって 、

思っていなかったからよ ? 」


あなた
……… !
マキマ
マキマ
あなたの下の名前ちゃんは 、

本当・・にお母さんに死んでほしいと思った ?
マキマ
マキマ
… 心のどこかできっと 、

生きてほしいって 、

思ってたんじゃないかな 。
マキマ
マキマ
… それに早く気づけたらきっと 、

… お義母さんは ………… 。
あなた
やめ …… て … っ !!!



気がつくとマキマさんはいなくなっていた 。


あなた
……… お母さん … 。









???
… あなたの下の名前 。









あなた
……… え ?



優しい声が聞こえた 。

怖そうに聞こえて 、

ホントは優しくて 、 温かい声 。


お母さん
独りぼっちにしてごめんね … ?
あなた
…… お母さん ?




お母さんは私を優しく抱いてくれた 。

体中の痛みがなくなった 。

… ずっと 、 こうしてほしかった 。


お母さん
… 初めてあなたの下の名前を抱いてあげれた … 。

… 私は貴方に … 、

こんなにひどいことをしてしまったのね … 。
あなた
… あったかいなぁ 。
あなた
こんな年になっても 、

親に抱いてもらうのは嬉しいんだなぁ … 。
あなた
……… 嬉しいなぁ …… 。



嬉しいはずなのに 、

私の目からは涙が溢れてきた 。

悲しくないのに … 。


お母さん
… おいで 。

あっちにお父さんもいるのよ 。
あなた
… あっち ?
お母さん
天国よ 。

貴方は人間なんだから 、

地獄にいる必要なんてないわ 。
あなた
… 人間 ?

私が …… ?
お母さん
… 見つかったんでしょ ?

本物の感情 。
お母さん
あなたの下の名前も立派な人間ね !!
あなた
…… うんっ … !




主ィィィ
主ィィィ
めちゃ長いな 。

読むの大変でごめんなさい 。


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