俺あっきぃ。トロイとか言う病気にかかりました。
強く消えたいって願った時に発症するんだって。
ずっと消えたかった。
死にたかった。
怖かった。
コメ欄で悪口言われたり
何にもしてないのに。
アンチが生まれるのは自分のせいだって。
分かってるのに。
応援してくれる人だっている。
そうだけど。
自分は消えたかった。迷惑なんてかけたくない。
かけたくないけどこの世からいなくなりたい。
だからね,いつもリスカして。
カッターで傷つけて。腕は傷だらけ。
配信では無理して笑って。
リスナーやSTPRメンバー,家族には心配かけたくなかった。
俺の大事な人だったから。静かに死ねるなら死にたかった。
ピコンッ
スマホの通知が鳴る。
それはぷりちゃんからのLINEだった。
"大好き"
その言葉はすごく嬉しかった。
でも俺は必要ない人間なの。
そんなこと言っても意味無い。
次の日
ピンポーン
そう思ってるとインターホンが鳴る。
出たくない。人と関われる状況じゃない。
ガチャ
鍵が開いた音がした。
前ぷりちゃんに念の為合鍵渡した。何かあったらって。
コンコココン
黙っていないふりをする。
結局は開けられちゃうんだけどw
ガチャ
思わず放ってしまった言葉。
傷つけてしまったのは分かってる。
すごくすごく後悔してる。
言いにくい。
なんて言われるかも分からないのに
嫌われるのが怖いとかじゃない、
これ以上迷惑かけたくないの…
俺たくさん迷惑かけるんだろな。これからも。
まぁもうすぐ消えて無くなっちゃうんだけどw
ついに打ち明ける日が来たと思った。
すごく怖かった。
人に何か言うのってこんなにも緊張するものだっけ?
どういうこと、?
俺の命甘く見たっていいじゃん。
だって必要ないんだもん。
嬉しい。けど
自分がいい存在だと俺は思えない。
ポタッ
その時ぷりちゃんの涙がたれた。
俺の方が身長高いのに,自分より年下の子を抱きしめるように。
暖かく抱きしめてくれる。
あっとの目がキランと光る。
泣きたかったんだと思う。
堪えてたんだろうね。
俺は必要な存在。
そう心で唱えた。
それから楽しく撮影ができるようになった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。