at視点
俺あっと。言わなくても分かると思うけど。
俺実は好きな人出来たんよね,「まぜ太」って言って…俺はまぜって呼んでる。
まぜって凄い歌上手くて,優しくしてくれて,かっこよくて惚れない理由もないんだよね。
いつか言おうと思ってるけど,結ばれないってのは分かってる。だからさ,それめっちゃ辛くて,
半年前ぐらいからアンプメンバーにも,まぜにも皆にも内緒にしてるんだけど病気発症したんよね。
「花吐き病」って言って凄く珍しいらしいけど…治療法は好きな人と両思いになる事だって。無理だよね、、
そう質問が来てて答えには少し期待した。けどきっと違うからw
やっぱり…まぁそうだよねw期待した俺が馬鹿だよ。
まぜとよく絡むのはぷりかあっきぃだよね。それに結構イケボだし。
また花を吐いた。片思いをこじらせて辛い思いをすると吐いちゃうんだって。
花言葉を調べた瞬間,今の俺だと思った。
次の日
LINE
まぜに告白しようと思って家に行けるか聞いてみた。
別に振られてもいい,絶対違うんだもん。受け止めてくれるとは思ってない。
ガタンゴトンガタンゴトン
電車内でそう思う。
ピーンポーン
カチャ
mz視点
ピーンポーン
インターホンがなる。俺は飛ぶように駆けつけ,ドアを開ける
いつも笑顔で入ってくれる,俺にはその笑顔が輝いて見えるんだ。
言いたいこと?まさか…いやな訳ないよなw
at視点
ついに言う時が来たんだ。俺は思い切って,勇気を振り絞って言う。
俺のセリフをまぜに取られた。けどその言葉には驚いた。
mz視点
いっそのこと,ここで言ってしまおうかな。
あっとが何か言いかけた。けどそんなの気にせずに言ってしまった。
あっとは驚いたようにこちらを見る。
嬉しいのか,なんと言うか。とにかくびっくりしていた。
予想外の言葉だった。成功すると思ってなかったから,その言葉にはほんとに驚いた。
at視点
そう。俺が吐いた花は白銀の百合だった。
両思いになり,その証としてこの花を吐くらしい。
そして花吐き病が完治する。ということだったのだ。
そして俺は花吐き病が再発することも無く,前のように平和に暮らせた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。