第4話

愛が重めな4人。
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2026/08/21 10:05 更新
とある夏の日。
「何食べに行く?」
いつもの口調で、縁下がその場にいた矢巾、二口、白布に聞く。
「俺いくら丼が食べたい」
矢巾が液晶画面を見つめたまま答えた。ショート動画を見ながらニヤニヤしている。
「俺、最近流行ってるしらすピザがいいんだけど?」
ニヤニヤして、動画を見ている奴の意見を通すまいと白布が張り合う。
「…じゃあホヤ酢で。」
呆れた縁下が勝手に決めようとしたその時だった。
「馬鹿、ホヤ酢なんて居酒屋にしかねぇよ。」
二口が阻止する。だがしかし、こいつも普通のことを言うわけがなかった。
「そこは…すっぱいグミだろ。」
「ホヤ酢より食べるとこないから!コンビニで買い食いじゃん!腹減るって!」
縁下がまたいつものようにツッコミ役に戻る。
「…なんとしてもしらすピザ食ってやる…」
3人がもめる中、1人闘志を抱いている男がいた。白布だ。
「いっつもお前らの食いたいもの食ってるんだから、俺に食わせろ。しらすピザ。」
「はぁ!?」
しまった、と白布は思った。絶対言い方が悪かった。
「いつも二口の食べたいものばっかりだろ!俺は海鮮丼食いたいの!」
矢巾がむすっとする。
(矢巾が拗ねると面倒くさいことになる…ここは言う事聞くか…?)
二口は一瞬そう考えた。
「ん?」
しかし二口のその合理的な考えは、ついていたテレビを見て一瞬で消し飛んだ。
「おい…お前ら。ステーキ食いに行くぞ」
「「「はぁ!?」」」
二口は昔からこうだ。テレビで見たものをすぐ食べたくなってしまう。しかし3人(というか2人)が黙っているわけもない。
「おかしいだろ!俺は前からいくら丼食べたいって言ってた!!!」
矢巾が二口の胸ぐらをつかむ。二口ははいはい、でも俺は食べたいんだよと流している。
「ふざけんな。まだいくらは海鮮だからいいとして…関係ない候補ぶち込むな。」
白布も、矢巾に同意する。
「……」
三人の喧嘩が繰り広げられる中、縁下は一人黙っていた。
「……あのさ」
縁下が口を開く。
「……そんなに喧嘩するなら、ホヤにしようか?喧嘩やめたらファミレスにしてあげるけど。」
3人は振り返るのが怖かった。振り返ったら負けた気がした。
「…はい」
二口が条件を飲んだ。
「いや、おかしいって!いつもこういう流れになるだろ!」
「そうだ…のんだら負け…」
矢巾と白布はまだ縁下に抗議していた。しかし二口は何度も首を振った。
「こいつの怖さ知ってるだろ…!知ってるなら今すぐのめ…!のまなきゃ…」
二口が言いかけたとき。
「5」
縁下がカウントを始めた。
「4」
白布と矢巾が葛藤する。
「3」
2人が顔を見合わせる。
「2」
2人が息を呑む。
「1」
「ファミレスがいいです!!!」
ついに、矢巾も白布も認めた。長き(?)戦いがついに終わったのだ。
「良かった。じゃあ来週はいくら丼、再来週はしらすピザ、その次はステーキね。平和解決してよかったー…」
戦いが終わるとすぐに縁下は笑顔になった。そして3人は、もう2度とコイツを怒らせまいと誓ったのだった。

【余談】
後日、全員の食べたかったものを食べに行きました。めでたしめでたし。
ホヤは白布がプレゼント(?)して縁下が自分でホヤ酢作って食べました。

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