正直な話、いふさんさえ居ればなんとかなる気がしてる。そのくらい強いし、才能がある。
……でも、俺はどうしても仲間に入れたい心強い人がいて、今日はいふさんと2人で勧誘しに…ここ、レックスに来た。いふさんには反対された。レックスの人間はヤバイ奴しかいない、と。
俺のことを心配してくれてるのはわかるけど、初対面のときに感じた可愛さはどこへいったのか…最近は生意気すぎて世話が焼ける。そして地味に腹立つ。
敬語なのに煽り口調なのも絶対に舐めてる。許せない。
本部の方に、会いたい人の名前を伝える。すると豪華そうな部屋に案内されて、ここで待つよう言われた。
いや、レックスでかすぎない?勿論この国最大のパーティーだということはわかってはいたけど……拠点がここまで大きいとは……。中も豪華だし、居心地が悪い。
いふさんは、こういうときに頼りになる。
いふさんに隠し事ができたことがない。体調が悪い時も、ちょっと気分が落ち込んでいる時も、いふさんが一番に気づいてくれて、手を差し伸べてくれる。
普段は生意気で嫌なやつだけど、憎もうとしても憎めない。
たまに出るこの方言に、きゅんとしていたりもする。
いふさんのおかげで、ちょっと気が楽になった気がする。俺なら大丈夫。きっと入ってくれる。そう、思い込むことも……たまには大切だよね。
がちゃ、と扉が開き、慌てて立ち上がって相手の顔を確認する。
そう、今日会いに来たのは、前助けてもらったりうらさん。やっぱり、あの時のことが忘れられなくて…どうしてもりうらさんみたいな人が仲間に欲しくて、今日は勧誘しにきた。
小さく、お辞儀をするいふさん。
聞く耳も持っていないみたいだ。断るのが当たり前、と言わんばかりに視線を向けられている。その視線に圧倒されて、次の言葉が出てこない。
いつも通り、喧嘩腰のいふさん。初対面で、しかもパーティーに誘う時くらいは、真面目にやってもらいたい…やばいパーティーだと思われて入ってくれないかもじゃん…。
慌てて2人の間に入り込む。このままだと喧嘩になっちゃう。レックスに盛大に喧嘩を売れば、うちにパーティーは目をつけられて潰される。
それだけは、なんとしても阻止したい。
ほら……やっぱりこうなるじゃん。怒って出ていこうとするりうらさん。俺はその背中を見守るしか無い。
いふさんの言葉に、ピタリと動きを止める。
また、バチバチと火花が飛び散る。また止めに入ろうとしたけど、いふさんに来るな、っていう目をされたから、なにもせずに見守る。
なんでかわからないけど、またこちらに戻ってきてソファーに座った。バチバチだったはずなのに、いつの間にかりうらさんが笑顔だ。…どんな手を使ったんだいふさん……
「 こいつが 」
と付け足して、俺を雑に指差す。キャラ作ってる……って言ってたよね。確かに、今日はピカイチに生意気で態度悪いなとは思ったけど。
こうして、いふさんの高度のテクニックによって、あっさりりうらさんの加入が決まった。
……そして、どうやら連れてきてくれるみたいだ。りうらさんがあそこまで強いんだから、きっとその人も強いんだろうなぁ…俺も、もっともっと強くならないと。
ぴよまろ治安悪め。
沢山の人に応援していただけて感謝以外の気持ちが見当たりません。
無断で宣伝していいからね。いっぱい広めてね。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。