第2話

第一話
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2023/08/08 11:48
…暇やなぁ
スマホもないし、入院している間は作曲もできない。
作曲がしたくて早めにおつかいを終わらせようと思っていたのに、事故に遭ってもっと作曲できなくなってしまった。
Relu
…寝るか…
寝ようと思い目を閉じたら、
勢いよくドアが開いた。
Relu母
っ…!はぁはぁ…れる…!
Relu
え、お母さん…?
すると、涙目のお母さんが入ってきた。
Relu母
よかった…っ!よかった…っ!ごめんね…れるっ…!
泣きながらこっちに来て、れるの手を握る。
その手は、とても冷たかった。
お母さんは冷え症。冬に外に出る時は必ず手袋をする。
しかし、今日は手袋をしていなかった。
Relu
お、落ち着いてや…!こ、ここ病院…
Relu母
そ、そうね…ごめんグズッ
すると、今度はこえくんが部屋に入ってきた。
Coe.
れるち〜!…って、れるちママだぁ〜!
Relu母
あ、こえくん…!グズッ
Coe.
え?!めちゃくちゃ泣いてるじゃないですか!
Coe.
ハンカチどうぞ!
Relu母
ごめんね…ありがとう…
そこでれるは、ふと疑問に思った事を聞いてみた。
Relu
あの、なんでそんな仲いいん…?











Relu母
え?このこえくんね…昔れるが連れていかれそうになった時に助けてくれた子なのよ
一瞬、時が止まったかと思った。
Relu
…えぇ?!
Relu
…そうなん?!
こえくんの方を見て聞いてみると、こえくんは頷いた。
Coe.
そうだよ!もうびっくりだよ〜!同い年くらいの子が連れて行かれそうになってるんだもん〜
Relu母
あの時は本当にありがとうね、こえくん
Coe.
いえいえ〜
照れながら、こえくんは言った。
それが、少し可愛く思え、胸が少しキュッとなる。
すると、部屋に伊藤さんが入ってきた。
伊藤さん(看護師)
あの、お母様、ちょっと良いですか?
Relu母
?…はい…
お母さんと伊藤さんが出ていった瞬間を見計らって、れるは言った。
Relu
あの、こえくん
Coe.
ん〜?何〜?
Relu
その、暇やからさ、これからも、れるの話し相手になってくれへん…かな…?
Coe.
……
あぁ、これは断られるかな…
Coe.
いいよ!むしろ、来ないでって言われても会いに行っちゃうかもw
Relu
ははっ笑
ほな、これからよろしくな!
Coe.
うん!よろしくね!

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