特に何かあったわけでもなく、その日は終わった。
今、オレは、登下校中に通る道を歩いている。
つまり、放課後だ。
やっと終わった、という解放感と共に、何もなかったな、という残念な気持ちも少しある。
何もなかった、というのは、逆に何があってほしかったのか。
オレは、何に期待をしていたんだ?
……おそらく、男友達のことについてだと思う。
1人で読書をしている奴や、他のクラスに顔を出しに行っている奴もいた。
けれど、大体は中学からのグループで固まっている。
そこに割って入るのは、中学の時ならできたことだけれど、今はなんか入りづらい。
これが、イケメンになるということなのか。(?)
うーん、どうしたものか……
イケメンはつらいぜっ☆((
自分のイケメンさ(?)に酔っていたら、後ろから複数人の楽しそうな声が聞こえてきた。
とても聞き覚えがあり、声を聞いただけで、オレにはわかる。
なぜならオレはイケメンだから(?)
そう、オレの天敵だ。
思わず、嫌味な声が出た。
まぁオレはイケメンだから、どんな声を出しても美声なのだけれど。(
気付かないフリー、気付かないフリー、と思いながら、歩くペースを速める。
こんな疲れてるときにあいつらのイケメンな顔なんて見たいわけがない。((笑)by主
何話してるのか知らんが、テンション高すぎだろ
どーせ学校で女子にちやほやされたんだろーなー
追いつかれないように、オレは更に歩くスピードを速めた。
丸聞こえなんですけど。
いや、話しかけなくて良いから。ホントに。
耐えきれなくなり、オレは、しゃがみ込んで走り出す準備をした。
そんな声を全て無視して、そのまま走り出した。
勉強はできないけど運動神経なら結構自身あるからな、オレ。
女子の中ではダントツだったし、男子でもまぁまぁ良い勝負できるはず。
追いかけてくるのも考えにくいし、このまま帰ろっと。
後ろから、こちらに向かって走ってくる音が聞こえてくる。
何でついて来んだよッ!!!
とか考えていたら、あっという間に追いつかれてしまった。
いや、なんで追いつけるんだよ!バケモンかよ!!
くっそ……
なんだこいつ。マウント取ってんのか?
ってか、なんだよ「かわいい顔」って。
バカにしてんのかぁ?
いくら顔がちょーっと良いからってさぁ……
女のオレはかわいいかもしれないけど、今のオレは〝男〟なんだ。
かわいいわけねぇだろ
マジで腹立つんだけど。
ぶん殴って良いかな?こいつ(
こいつの本性知ったら、女子達も幻滅するだろーし。(多分しない)
そしたらオレの方に来るかな?(?)
なんか黙り込んだんだけど。
え、何?腹痛?(?)
なぜか眩しいくらいの笑顔で、ばぁうはそう言った。
よく意味がわかっていないオレに、こいつは説明をする気すらないらしい。
そこで、その他のイケメンたちが合流。
どうやら、一緒に帰る気のようだ。
──結局こうなんのかよ……
彼女の葛藤は続く……(?)













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。