第32話

「終わらせよう」
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2023/01/30 11:42 更新
・寧々視点・

現在時刻、12時。
私達は皆同じ時間に食堂の前に集まっていた。
私達…(小豆沢さん 絵名さん 東雲くん 天馬さん)市民陣営、そして人狼陣営(白石さん 桐谷さん)がまとまって対立する。
桐谷 遥
桐谷 遥
…もう好きにして
そう言って桐谷さんはガチャリと開いた食堂の扉の先へ向かう。


みんなは無言で自分の席に着いた。
ゲームマスター
ゲームマスター
みんな時間ピッタリだねー☆
じゃー手を合わせて!
いただきます☆
全員
いただきます
今では人も少ない「いただきます」の声。
始めはみんなの声が震えていた。

でも今は─




何処かたくましい。
みんなは音を立てずにパクパクと料理を平らげていく。


そしてすぐに食べ終わってしまった。


それも、いつもより早く。
ゲームマスター
ゲームマスター
わあー☆
そんなに投票が楽しみなのー?
ならもう投票時間にしよっか☆
そう言うと同時に私達は身構える。


そんな姿を見て、桐谷さんは顔を背けた。

白石さんも同様。
ゲームマスター
ゲームマスター
じゃー話し合いたーいむすたーと☆
そう言われたけど…もう話し合わなくてもわかる。
今日吊るのはもちろん─
桐谷 遥
桐谷 遥
…最期に話をしよう
そこで桐谷さんが口を開いた。


私は驚きながらもコクリとうなずいた。


その動きに彼女は微笑んでつぶやいた。
桐谷 遥
桐谷 遥
私、私ね…
桐谷 遥
桐谷 遥
みんなに言わなきゃいけない事があったの
草薙 寧々
草薙 寧々
…え、?
東雲 絵名
東雲 絵名
どう、いう…
戸惑う私たちに彼女は「ふふ」と笑って悲しげな顔を背けた。
桐谷 遥
桐谷 遥
私、実はゲームマスターの…協力者なんだ
草薙 寧々
草薙 寧々
、は?
小豆沢 こはね
小豆沢 こはね
え、?どういうことっ…
東雲 彰人
東雲 彰人
何言ってるんだ、?
東雲 絵名
東雲 絵名
協力者…?
天馬 咲希
天馬 咲希
…ぇ?
白石 杏
白石 杏
桐谷さんは静かに微笑んで続ける。
桐谷 遥
桐谷 遥
驚いちゃうよね。
私、脅されてたんだ。
自分の思いで勝手に協力したわけじゃない
そこまで言うと、桐谷さんは突然咳き込んだ。

それと同時にスピーカーから声が漏れる。
ゲームマスター
ゲームマスター
…遥ちゃん、?
それは言わない約束だよね?
ゲームマスターだ。

その声は怒りに満ちたような怖い声だった。
桐谷 遥
桐谷 遥
…ははっ…もう、今日でこんなどうでもいいゲームは終わる。
残念だね、ミク
「ミク」…?



私は今の状況がわからないでいた。


その時だった。


「う"っ」と声がした。

その声の先にいたのは─



白石さんだった。
白石 杏
白石 杏
が、がぁ"っ…
桐谷 遥
桐谷 遥
あ、杏!!!
桐谷さんが急いで駆け寄る。


でも白石さんは立ち止まっている。



動けないのか苦しそうで。

その時、ゲームマスターから罵声が飛んだ。
ゲームマスター
ゲームマスター
人狼よ、遥ちゃんをやっつけて!
ゲームマスター命令だよー?
桐谷 遥
桐谷 遥
は、?!
焦る遥ちゃんに構わずゲームマスターは続ける。

それに伴い白石さんは苦しそうに顔を歪める。

ゲームマスター
ゲームマスター
遥ちゃんは約束を破った。 
なら…本当に死んでもらう
桐谷 遥
桐谷 遥
…!!
白石さんが1歩ずつ、よろよろと桐谷さんに近づいていく。
小豆沢 こはね
小豆沢 こはね
あ、杏ちゃん、?
小豆沢さんが白石さんに駆け寄ろうとするが、私はそれをとめた。
草薙 寧々
草薙 寧々
ダメ、小豆沢さん…!
行ったら小豆沢さんまで殺される!
小豆沢 こはね
小豆沢 こはね
いいの!!
小豆沢さんは突然私がとめていた手を振り払った。


一瞬の出来事で、私は理解できなかった。

でもだんだんわかった。

小豆沢さんは、白石さんを命を懸けて助けたいんだと。

小豆沢さんは自分から真っ直ぐ白石さんの方へ向かう。


それを呆然と見つめていた。

白石さんは小豆沢さんを見つめて唸る。


きっと自我がないのだろう。
小豆沢 こはね
小豆沢 こはね
杏ちゃん、だめだよぉ…
戻って杏ちゃん!
桐谷 遥
桐谷 遥
あ、小豆沢さん、…ほ、本当にダメ…
近寄ったら…殺され…!!
白石 杏
白石 杏
ガルル"""…
白石さんの唸り声と、小豆沢さんの泣き声が混ざりあう。

そんな中、桐谷さんも泣いていた。
でも、その時、ありえないことが起こった。
白石 杏
白石 杏
…なーんてねっ!
小豆沢 こはね
小豆沢 こはね
っ…?!
唸り声をあげていたはずの白石さんが普通の口調に戻ったのだ。
白石 杏
白石 杏
こはね、びっくりしたでしょー?
ごめんね!
そう謝る彼女の外側は白石 杏そのもの。

だけど─
小豆沢 こはね
小豆沢 こはね
あなた…誰、?
多分内側は、全然違う。



似せてるだけだ、たぶん。
白石 杏
白石 杏
…さすが相棒だねー☆
そんな電子音のような声が白石さんから漏れた。
桐谷 遥
桐谷 遥
…!!
白石 杏
白石 杏
みーんなーっ!!
白石さんはくるくるとまるで子供のように飛び回りながらみんなの前に立つ。
白石 杏
白石 杏
もー正体バレてそーだから自己紹介するねー☆

私は鏡音 リン だよー☆
ミクちゃんから頼まれて協力してたんだあ☆
草薙 寧々
草薙 寧々
り、リン…?!
東雲 絵名
東雲 絵名
リン…私のセカイとは全然違う…
小豆沢 こはね
小豆沢 こはね
リン、ちゃん…
ゲームマスター
ゲームマスター
あー、もー!
勝手に正体明かしすぎだよリンちゃん!
ゲームマスターがそう声をかけると、白石さん─リンが「えっへへー」と笑う。
ここから見れば微笑ましい姉妹の絡み。


でも…この2人は許されないことをしている。
草薙 寧々
草薙 寧々
…ならもう人狼ゲームはおしまい…でよくない?
私達は白石さんを吊るつもりだったんだし。
それがリンだってバレた今、やる意味なんて…
私がそう言うと、ゲームマスター…ミクはフッと笑った。
ゲームマスター
ゲームマスター
そう簡単に終わらせるわけないじゃん!
最後まで、君たちにはゲームしてもらうよ☆
じゃあ投票すたーと!
その声と同時にピコンと人狼ゲーム用のスマホが音を鳴らす。
見れば、投票アプリケーションからだった。

私は迷わず白石さんにいれる。
ゲームマスター
ゲームマスター
…早いね、じゃあ集計結果。

杏ちゃん、さよーならー☆
白石 杏
白石 杏
リンだけどね!
白石さんの姿をしたリンがそう言ってヒラヒラと手を振る。




これで…





そう思った瞬間、ガクンと膝から崩れ落ちる。



終わった、終わったんだ…




これでようやく…!!
ゲームマスター
ゲームマスター
…じゃあゲームはおしまい。

このセカイにいる遥ちゃんと杏ちゃん以外の5人は元の世界に戻してあげる☆
じゃ、また会おうね!
草薙 寧々
草薙 寧々
え、?
私達…だけ、?



司やえむ、類は?


で…桐谷さん達も…、
小豆沢 こはね
小豆沢 こはね
ミ、ミクちゃん!
その…杏ちゃん達は、?!
ゲームマスター
ゲームマスター
…そう簡単に返すわけないよね?
そう言うミクはガガッと音を立ててスピーカーからはやがて何も聞こえなくなった。
そして─
東雲 絵名
東雲 絵名
あ、あそこ、、!
絵名さんが指さす方を見れば、そこにいるのは─






ヒラヒラと手を振る黒いワンピースを纏ったミクだった。
白石 杏
白石 杏
可愛い…!!
「リンも戻ろーっ」と彼女が言う。



その瞬間、白石さんがバタンと倒れた。


そしてそこにいたのは─
リン
リン
やっほーっ☆
またもやヒラヒラと手を振り、ミクに抱きつくリンがいた。
小豆沢さんがすぐさま白石さんに駆け寄る。
天馬 咲希
天馬 咲希
なっ、なんで2人が…?
東雲 彰人
東雲 彰人
お前ら…こんなことして許されると思ってんのか?
二人がそういうも、ミク達は動じない。


むしろ嬉しそうにしている。
おかしいのが二人とも黒いワンピースを着ていること。


このセカイになにか繋がりがあるのだろうか、?
ミク
ミク
そろそろ時間みたい!
もっと話したかったから今度話そー☆
じゃーね!
ミクがそう言った瞬間、

私達は光に包まれて意識を失った…
あとがき


なんか…すごい展開で終わりましたね…

ミクちゃんとリンちゃん!

あの二人は可愛すぎると思ってます!
でもなぜこんなセカイにいるのか、、?


謎は深まるばかりで…


次回もお楽しみに!

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