・寧々視点・
現在時刻、12時。
私達は皆同じ時間に食堂の前に集まっていた。
私達…(小豆沢さん 絵名さん 東雲くん 天馬さん)市民陣営、そして人狼陣営(白石さん 桐谷さん)がまとまって対立する。
そう言って桐谷さんはガチャリと開いた食堂の扉の先へ向かう。
みんなは無言で自分の席に着いた。
今では人も少ない「いただきます」の声。
始めはみんなの声が震えていた。
でも今は─
何処かたくましい。
みんなは音を立てずにパクパクと料理を平らげていく。
そしてすぐに食べ終わってしまった。
それも、いつもより早く。
そう言うと同時に私達は身構える。
そんな姿を見て、桐谷さんは顔を背けた。
白石さんも同様。
そう言われたけど…もう話し合わなくてもわかる。
今日吊るのはもちろん─
そこで桐谷さんが口を開いた。
私は驚きながらもコクリとうなずいた。
その動きに彼女は微笑んでつぶやいた。
戸惑う私たちに彼女は「ふふ」と笑って悲しげな顔を背けた。
桐谷さんは静かに微笑んで続ける。
そこまで言うと、桐谷さんは突然咳き込んだ。
それと同時にスピーカーから声が漏れる。
ゲームマスターだ。
その声は怒りに満ちたような怖い声だった。
「ミク」…?
私は今の状況がわからないでいた。
その時だった。
「う"っ」と声がした。
その声の先にいたのは─
白石さんだった。
桐谷さんが急いで駆け寄る。
でも白石さんは立ち止まっている。
動けないのか苦しそうで。
その時、ゲームマスターから罵声が飛んだ。
焦る遥ちゃんに構わずゲームマスターは続ける。
それに伴い白石さんは苦しそうに顔を歪める。
白石さんが1歩ずつ、よろよろと桐谷さんに近づいていく。
小豆沢さんが白石さんに駆け寄ろうとするが、私はそれをとめた。
小豆沢さんは突然私がとめていた手を振り払った。
一瞬の出来事で、私は理解できなかった。
でもだんだんわかった。
小豆沢さんは、白石さんを命を懸けて助けたいんだと。
小豆沢さんは自分から真っ直ぐ白石さんの方へ向かう。
それを呆然と見つめていた。
白石さんは小豆沢さんを見つめて唸る。
きっと自我がないのだろう。
白石さんの唸り声と、小豆沢さんの泣き声が混ざりあう。
そんな中、桐谷さんも泣いていた。
でも、その時、ありえないことが起こった。
唸り声をあげていたはずの白石さんが普通の口調に戻ったのだ。
そう謝る彼女の外側は白石 杏そのもの。
だけど─
多分内側は、全然違う。
似せてるだけだ、たぶん。
そんな電子音のような声が白石さんから漏れた。
白石さんはくるくるとまるで子供のように飛び回りながらみんなの前に立つ。
ゲームマスターがそう声をかけると、白石さん─リンが「えっへへー」と笑う。
ここから見れば微笑ましい姉妹の絡み。
でも…この2人は許されないことをしている。
私がそう言うと、ゲームマスター…ミクはフッと笑った。
その声と同時にピコンと人狼ゲーム用のスマホが音を鳴らす。
見れば、投票アプリケーションからだった。
私は迷わず白石さんにいれる。
白石さんの姿をしたリンがそう言ってヒラヒラと手を振る。
これで…
そう思った瞬間、ガクンと膝から崩れ落ちる。
終わった、終わったんだ…
これでようやく…!!
私達…だけ、?
司やえむ、類は?
で…桐谷さん達も…、
そう言うミクはガガッと音を立ててスピーカーからはやがて何も聞こえなくなった。
そして─
絵名さんが指さす方を見れば、そこにいるのは─
ヒラヒラと手を振る黒いワンピースを纏ったミクだった。
「リンも戻ろーっ」と彼女が言う。
その瞬間、白石さんがバタンと倒れた。
そしてそこにいたのは─
またもやヒラヒラと手を振り、ミクに抱きつくリンがいた。
小豆沢さんがすぐさま白石さんに駆け寄る。
二人がそういうも、ミク達は動じない。
むしろ嬉しそうにしている。
おかしいのが二人とも黒いワンピースを着ていること。
このセカイになにか繋がりがあるのだろうか、?
ミクがそう言った瞬間、
私達は光に包まれて意識を失った…
あとがき
なんか…すごい展開で終わりましたね…
ミクちゃんとリンちゃん!
あの二人は可愛すぎると思ってます!
でもなぜこんなセカイにいるのか、、?
謎は深まるばかりで…
次回もお楽しみに!






















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。