ー魔法墓地管理局 局長部屋
ソファに横になり、
ぼーっと天井を見上げていたレナトスは
昨日の会話を思い出していた…
確かに…そういえば、、
イーストンを卒業してから変わったよな兄貴…
雰囲気………話し方とか一人称も…
何もかも……
まるで別人のようにガラリと、、
疑問に思ってたのに、
いつの間にか忘れちまってたな…
それに…
兄貴が言っていた『あの人』って結局__
コンコンっ
不意に部屋を…
ノックする音がし、入るように促すと
少し慌てた様子のカルドが入ってきた
カルドが説明しようと
口を開いた途端…少し開いていた扉の
向こうからドゴンっと物凄い音が聞こえた。
久しぶりに魔法局を訪れたその日
俺は夢を見た……
とても懐かしい夢だった。
校舎の外にあるベンチで……
あの人と俺の二人で…
凄く良い天気だったのを覚えている
何を話していたんだっけ、、
―――…
――。
ーーー!―、――??
ッ、、―!!
ꉂꉂ ーー。
その光景は思い浮かぶのに…
何を言っているのかは分からない。
あれ…………?
あの人は……どんな風に話してた…?
…………どんな声をしていた…??
どんな………こ、え?
……分からない…思い出せない、
嫌だ……忘れたくないッ……
飛び起きると時間は丁度昼を指していた
こんなに寝過ごしたのはいつぶりだろう
魔法局に訪れたせいか、
懐かしい夢を見てしまった…
本音を言えば、昨日は行きたくなかった…
あの人との思い出が蘇るから……
忘れたくない、、でも思い出したくない、
そんな思いが、自分の中でぶつかり合う
だって思い出せば出すほど……
悲しみに押し潰されそうになるから…
心臓をぎゅっと掴まれたような、そんな感覚…
ピリリリリッ
唐突にベット近くの
デスクに置いていた伝言ウサギが鳴り、
寝起きの頭を働かせながら電話を出る。
…なんの用かは
分からないけど今日は流石に断ろう
まさか神覚者様の手を煩わせてるなんて……
これはちょっと、、行かなきゃマズイ…
・ あなた・リボル
・ 誕生日 11/7
・ 年齢 32
・ 身長 178 ( 自称180cm )
・ 体重 68
・ 血液型 不明
・ 利き手 左
・ 足のサイズ 26
・ 固有魔法 血魔法 アザ一本
死霊を召喚し、使役する。
^しかし…死者を召喚するレナトスとは違い
元の死霊は実体がない為自らの血を注いで
交わらせ、実体を作り使役可能にする
^レナトスは不死の肉体を持つが
あなたは半不死の肉体を持つ
∂ プチメモ
去年の神覚者候補選抜試験…
一次試験での“死霊の狩り場”の死霊は
あなたがイーストン生だった頃に作り出したもの
作り出しただけで、「魔法が一切効かない」
という強力な魔法はかけていない
半不死になると同時に
血の量が成人男性の二倍程に増えた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!