第3話

異変
1,048
2017/10/27 13:11
────その時だった。

ズキリ、と頭が傷んだのは


「…… ッッッ!」

何かカナヅチみたいなもので殴られたような
そんな衝撃で俺は思わず片手で頭を抑えその場で立ち止まった


その瞬間


────そう。ほんとにその瞬間だったんだ。


鈍く重い音が 木兎さんのいた方向から聞こえたのは。



「…… え ?」



一瞬何が起きたか分からなかった俺はその光景をただ眺めることしかできなかった





通りすがりの人の叫び声も、


誰かが救急車を呼ぶ声も、



─── 目の前で木兎さんが血だらけで倒れてることも



俺にはまったく理解することができなかった。


「…… 木兎さん ?」

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