第17話

【桂】水溜まり
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2017/10/14 04:22
子供の頃の話だ。
かなり昔のことなので詳しくは思い出せないが、先生や銀時達と道を歩いていた。
先生が前を歩き、俺と高杉がその後ろ、銀時が一番後ろを歩いていた。
その日は前日の雨で、道にはたくさんの水溜まりが出来ていた。

後ろから叫び声が聞こえた。
俺達が振り向くと、後ろの銀時が水溜まりに片足を大きく潜らせていた。
少なくとも膝までは潜っていたと思う。
慌てて駆け寄った俺達が銀時の肩や腕を支え、なんとか転ばずにすんだ。

銀時は助けを借りて足を水溜まりから引き出したが、皆納得がいかない。
なぜなら、その水溜まりは全く深くないからだ。深くてもせいぜい数cmであろう。

高杉がおそるおそる水溜りに足を入れてみたが、草履の裏が水に浸かるくらいで、どこを踏んでも深いところは無い。
俺も試してみたが、とても膝まで浸かるような深さではなかった。
はまった銀時の足は、水に濡れてはいたが、泥は草履の裏についていただけであった。

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