第14話

12.コイバナ
392
2017/10/07 00:01
恋道部に初めて行ってから丁度1週間。
朝、玄関で出会った原田先輩から
『今日恋道部あるから来てね!』と声をかけられた。

この一週間は長かった……。結局色んな事に
集中できなかったし……。

帰りのホームルームが終わると急いで
少人数教室へ向かった。






















あなた

こんにちは……。

恋道部の部室の扉を開くと、
早瀬先輩と多田先輩が来ていた。
早瀬先輩
こんにちは。今日も来てくれたのね。
あなた

……はい。

早瀬先輩
ちょうどいいや。あなた少女、ちょっと
自主練まとめるの手伝って。
あなた

えっと……自主練をまとめるって……
ど、どう言う……?

多田先輩
自主練は〜恋愛関連の情報集めだよ〜
いろんな恋の噂が知れて楽しいよ〜
早瀬先輩
そう。それで、この沢山の情報を分類するのを
手伝って欲しいの。
あなた

あ、はい。分かりました……

教えてもらい淡々と分類していく。
分類の項目は大きく5つらしい。

片想いの情報。両想いの情報。カップルの情報。
複雑な関係の情報。カップル絶滅危惧種。

複雑な関係とは三角関係などの事らしい。
カップル絶滅危惧種は別れそうなカップルの事らしい。
手伝っていると、余りの情報の多さにビックした。
こんなにも集まるものなのか……いや、
そもそもどうやってこんなに集めてるのか気になる。 
原田先輩
こんにちわー!お、分けてるね!
私もするー!
そう言って入ってきた原田先輩。
てきぱきと作業をしだす。さすが……。
原田先輩
菜月ちゃん、例のやついけた?
早瀬先輩
あ、聞いてください!
彼すっごい喜んでくれたんです。
原田先輩
良かったねー!!ちょっとは
近づいたんじゃない?
何の話をしているんだろう。
気になった私は聞いてみた。
原田先輩
えっとねーーあ、でもこれは
菜月ちゃん説明しな!
早瀬先輩
あー……えっと……私の片想いの人にですね
誕生日プレゼント渡しましたって話です……。
かあっと顔を赤く染める早瀬先輩。
好きな人がいるんだと知った。
あなた

先輩の好きな人はどんな人なのですか?

早瀬先輩
うん……えっとね、後輩なの。
部活は剣道部。あ、西原少年じゃないよ!
その子ね、とっても良い子で……
かっこいいけど可愛いの……。
それでね、、、あ。はっ!
『……恥ずかしい!』と自分の言ったことを
振り返って、真っ赤になってしまった。
原田先輩
あはは。菜月ちゃん可愛い!
良いね〜恋は!
早瀬先輩は、彼の事が本当に『大好き』なんだと
感じる事が出来た。
先輩の恋は絶対上手くいってほしいと思った。
あなた

早瀬先輩、お互いに頑張りましょう……!

早瀬先輩
うん!頑張ろう!
先輩が拳を前に出した。どういう事か理解した
私は、先輩の拳に自分の拳を合わせる。

心強い、恋の仲間が出来たような気がした!

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