第10話

クラスマッチ2。
76
2017/10/10 04:22
午後の試合が始まった。
前半の男子を私達は応援した。
午前中の比にならないくらい。
最初の方は負けていたけど、連続得点して私たちに5点リードで回してくれた。
でも、甘くはなかった。
相手は今のところ全勝の1組。
対して全敗中の私達は2組。
叶うはずもなかった。
後半、女子は惨敗した。
5点のリードも意味をなさなかった。
男子も応援してくれたけど、それを力にすることは出来なかった。
鵜浅 颯夜架
どうやったら、勝てるやか
湖東 実莉
わからん…
私たちに解決策は見いだせなかった。
そして、最後の試合に望むしか出来なかった。
馬渕 樹
鵜浅!がんばろうぜー!
無神経に笑いながら話しかけて来た馬渕くん。
空気読め!って一瞬思ったけど、わざと無神経に話しかけてるんだって思った。
どんな時でも笑ってられる馬渕くんみたいになりたいな。
小湊 華乃
うさ!試合だよー!行こう。
華乃ちゃんが私達を呼びに来てくれた。
さぁ、最後の試合だ。
最後の試合くらい勝ちたい。
そして、最後の試合。
四組相手に男子も苦戦していた。
そんな中流れを変えたプレーがあった。
馬渕くんがスーパーレシーブをしたのだ。
かっこいい。
不覚にも思ってしまった。
ローテーションで馬渕くんがコートから出てきた。
星野 麻生
お疲れ様!すごい、かっこよかったよ!
馬渕 樹
おう、ありがとう
星野 麻生
あのさ!放課後、一緒に写真撮らない?
馬渕 樹
いいよ
そんなやり取りをしていた。
二人が話してる所なんて見たくなかった。
それに、二人をみてキャーキャー言ってる友達に囲まれている私は今、地獄にいるように感じた。
3点ビハインドで迎えた後半。
女子は今までになくやる気を出していた。
勝ちたいという思いが一つになったのだろう。
みんな、必至でボールを追いかけて、少しづつ点を稼いでいった。
その結果、勝つことができた!
私達は喜んだ。
鵜浅 颯夜架
よっしゃあー!
湖東 実莉
勝てた!
小湊 華乃
よかった!
馬渕 樹
めっちゃうれしい!
次々と声があがる。
喜びを隠しきれないのだろう。
私達は喜びあった。
最後の試合で勝つことができて本当によかった。
結果、優勝は1組だった。
私たち2組はビリだったけど、いい思い出になった。
クラスの絆が強くなった気がした。

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