数年後...。
彼とシンデレラの結婚が決まったという連絡が来た。
【結婚】という誓いを立てた2人はこれから先、人目を憚らず愛し合うのだろう...。
2人の結婚は凄くおめでたい事なのに私はどうしても認められない...。
そればかりか分かりたくもなかった事実。
彼女はシンデレラではなくジュリエットであって欲しかった。
私は心から望んでしまった...。
私はなんて醜い女なのだろう...。
これじゃ前と変わらないまま...。
私はやっぱりシンデレラよりも嫌な女だ...。
✄--------------- キ リ ト リ ---------------✄
ある時彼の方から私に連絡が来た。
正直この話は断るつもりだった。
その場にいたら私はきっと泣いてしまう。
それに私には2人の結婚を心から喜ぶことが出来ない。
でも同時に彼が私を必要としてくれている...。
彼への気持ちなどもう忘れてしまえばいい...。
などと考えて私は彼に返事をした。
もう私はどうする事も出来ない。
昔のような関係に戻る事も。
彼の事、彼とのたくさんの思い出、シンデレラと彼の楽しそうな笑顔。
もう考えるだけで辛くなってしまった...。
枯れ果てるまで私は泣き続け遂には涙すら出ない。
もう私はどうするべきなのだろう...。
いくら探してもその答えは見つからないままだった...。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。