第45話

両思い
142
2017/11/06 10:15
しばらく抱き合ったままでいると…
高杉 日向
なんか千晃相手だと雰囲気出ないなぁ
高橋 千晃
ひどっ
さっきまでの雰囲気、ぶち壊し。
返して、私のさっきまでのドキドキ!!
高杉 日向
ジョーダン
すると。
ふざけながらも、ひなくんが真剣な顔をしたから、
私も緊張する。
高杉 日向
千晃、キスしていい?
そういうと、ひなくんは顔を真っ赤にした。
何これ…かわいすぎだから!
断れるわけがない!!
高橋 千晃
いい、けど…。
そんなこと、きく?
私はキスしたことがないから分からない。
高杉 日向
普通聞かないと思うよ(笑)
無理やりする
ただ、千晃には拒まれたりしたら嫌だから(笑)
高橋 千晃
拒むわけないよ、!
好きなんだもん…
好きな人にされることはどんなことでも嬉しいんじゃない?わかんないけど
我ながら可愛いことを言ったなー!と感心感心(笑)
高杉 日向
そっか…じゃー遠慮なく無理やりやらせてもらおうかな
高橋 千晃
えっ…
ひなくんがそっと優しいキスをした。
唇に当たるだけの優しい優しいキス。
高杉 日向
ふっ。可愛い。
何度触れられても何度可愛いと言われても"慣れ"なんてものはなくていつもいつも私の心臓はうるさいくらいにドキドキする。
私の気持ちは全く変わらない。
それどころか、
どんどん好きになっていってしまっている。
ひなくんには彼女がいるってこと。けど…
今だけはひなくんの隣が私の居場所なんだと思ってもいいかな?
私は何があってもやっぱり、この人が…
高橋 千晃
…ひなくん、好きだよ
ひなくんのことが、好き。大好き。
高杉 日向
うん、俺も千晃が好きだよ
今はただこの両思いでいられる時間を大事にしたい。
もしかしたらひなくんとは一緒にいられないかもしれない…なら、両思いだったって思い出が欲しい。
だから今はただ、誰よりも近くひなくんの側にいたい。
離れたくない。離したくない、
離してほしくない。
ずっと側にいてほしい。

初めてそう思えた人…。
ひなくん…今、私幸せだよ…
この幸せだった思い出があれば私何だって耐えていける気がするよ…



ひなくんの彼女、花音ちゃんへの罪悪感なんて、ぜんぜん感じていなかった。
それくらいひなくんとの時間が幸せだった。
いけないことだってわかってる。
ちゃんとわかってるけど、止められなかった。
やめられない。私はひなくんが好きだから。
何があっても、
ひなくんのことを考えたら耐えていける…
頑張れるから…
神様…お願い…少しでもいいから。
ひなくんと一緒にいさせてください。



ひなくんに抱き締められながら眠ったこの日は
今までで1番幸せな1日でした。

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