しばらく抱き合ったままでいると…
さっきまでの雰囲気、ぶち壊し。
返して、私のさっきまでのドキドキ!!
すると。
ふざけながらも、ひなくんが真剣な顔をしたから、
私も緊張する。
そういうと、ひなくんは顔を真っ赤にした。
何これ…かわいすぎだから!
断れるわけがない!!
私はキスしたことがないから分からない。
我ながら可愛いことを言ったなー!と感心感心(笑)
ひなくんがそっと優しいキスをした。
唇に当たるだけの優しい優しいキス。
何度触れられても何度可愛いと言われても"慣れ"なんてものはなくていつもいつも私の心臓はうるさいくらいにドキドキする。
私の気持ちは全く変わらない。
それどころか、
どんどん好きになっていってしまっている。
ひなくんには彼女がいるってこと。けど…
今だけはひなくんの隣が私の居場所なんだと思ってもいいかな?
私は何があってもやっぱり、この人が…
ひなくんのことが、好き。大好き。
今はただこの両思いでいられる時間を大事にしたい。
もしかしたらひなくんとは一緒にいられないかもしれない…なら、両思いだったって思い出が欲しい。
だから今はただ、誰よりも近くひなくんの側にいたい。
離れたくない。離したくない、
離してほしくない。
ずっと側にいてほしい。
初めてそう思えた人…。
ひなくん…今、私幸せだよ…
この幸せだった思い出があれば私何だって耐えていける気がするよ…
ひなくんの彼女、花音ちゃんへの罪悪感なんて、ぜんぜん感じていなかった。
それくらいひなくんとの時間が幸せだった。
いけないことだってわかってる。
ちゃんとわかってるけど、止められなかった。
やめられない。私はひなくんが好きだから。
何があっても、
ひなくんのことを考えたら耐えていける…
頑張れるから…
神様…お願い…少しでもいいから。
ひなくんと一緒にいさせてください。
ひなくんに抱き締められながら眠ったこの日は
今までで1番幸せな1日でした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!