その後、偽物の閻魔は、倒れなかった。
強い魔法を当てたはずなのに。
その時、私は、気づいてなかった。
自分で、もう体力が大量に減っていることに。
だから、強い魔法も弱くなってしまったのだ。
自分では、まだまだ行けるような気がしていた。
だから、疑問に思った。
その時、偽物の閻魔が言ってきた。
『もうお前は、負けだ!お前の得意の魔法は、もう使えねないさ。使えたとしても、弱いだろうな。』
そう言った後に、微かに笑っていた。
私は、それを見て、殺意が強くなった。
だから、自分に回復をかける魔法をやろうとした。
けど、時間がかかる。
それに、発動するか分からない。
これも、強い魔法だから。
でも、その時、私は、閃いた。
弱い回復魔法を繰り返せば、回復するんじゃないかと。
これなら、体力がほんの少ししか無くても出来る。
けど、強い回復魔法と同じで時間がいる。
その間に攻撃されたら、負けてしまう。
殺されてしまう。
そうさせないためには、どうすればいいか。
私は、悩んだ。
その時、黒い影が言った。
『もしかして、回復魔法使おうとしてます?なら、私がそれまで戦いますよ。』
私は、黒い影が勝てるような相手じゃないと分かっていた。
けど、その時、私は、いろいろ考えていたから言ってしまった。
『お願い。頼んでもいい?』
黒い影は、頼られて嬉しいのか、嬉しそうな声で言ってきた。
『はい!任せてください!』
黒い影は、すぐに戦い始めた。
私も、すぐに、回復魔法を発動し始めた。
そして、回復がして、目を開けた時、残酷な風景が広がっていた。
黒い影に血は、ないと思ってた。
けど、そこには、血の海が出来ていた。
それに、もう息をしていなかった。
そして、そこには、もう偽物の閻魔がいなかった。
私は、回復をしてあげようと思った。
けど、そしたら、強い回復魔法しかない。
相手を回復するのに、凄く体力を使う。
だから、その間に来られたら、もう負ける。
それに、もしかしたら、これは罠かもしれない。
だから、私は、時間を戻す魔法を使おうと思った。
けど、そしたら、回復をもう一度する事になる。
そしたら、結果は、同じだ。
でも、その時、閃いた。
時間を戻す。
そして、黒い影を戦わせなければ、いいんだ。
そして、防御をしてもらおう。
バリケードを張って貰う。
黒い影には、それが出来る。
そうすれば、バリケードは、相手の攻撃を跳ね返してくれる。
でも、ずっとは、出来ない。
だから、その間に回復出来るだけするんだ。
多分、ほとんどは、回復出来るはずだ。
出来ないのは、たった少しだけのはず。
そう思った。
だから、時間を巻き戻すことにした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。