~あれから約123年後~
もう、生きていないことを知りながらも、俺は " あの地 " へ戻る。
魔物を全て倒し終わって、この世界から魔物は居なくなった。
ただいま代わりにそう言い、俺は学園の門の前で止まる。
ブレスレットを見る。
美しい輝きは今も尚あり、売ったら高くなるんだろうなあ、とあの人だったら言ってるんだろうな、とおもう。
いなりーを見る。
ずっと、俺のパートナーとしてそばに居てくれた存在。
何故か本当にいなりーが出てきて、驚いたけど一緒に旅をした。
魔法の杖を見る。
この魔法の杖には、いつも助けられた。
どんなにピンチでも、この杖があるだけですぐに魔法が打てたし。
マントのフードを取る。
髪を切ることが出来なくて、伸ばしっぱなしのロングヘアになった髪を出す。
傍から見たら…女性と間違われてしまうかもしれない。
そんなことを考えて、いなりーとともに街を歩く。
歩いていると、肩を軽く叩かれる
わけも分からぬまま連れてこられたのは、王都…の中心部……
王邸だ。
知らない人に王邸に放り込まれた…
フードを被って、少し怖がりながら端を歩く。
目の前にドアがあったので開けて入る。
…本当はダメだけど、とりあえず出たかった。
聞き覚えのある声が、4つ聞こえる。
幻影でも見ている、と思った。
幻影でも、少しこのままがいいと思った。
なんなら、消えないで欲しいと思った。
それから俺達は、世界を守ろうと世界統一を目指した。
もちろん、そんな簡単なことでは無かった。
でも、ドズルさんの説得力と信頼で、ぼんさんの優しさで、おらふくんの天真爛漫な姿で、MENの何かを創造する力で。
200年程して、世界統一ができた。
ドズルさんは今、世界の王として、日々せっせと働いている。
ぼんさんとおらふくんは今、めんどくさいと言いながらも、世界の問題について、一緒に確認している。
MENは今、世界に足りないものがあったら作ったり、とものづくりをしている。
そして俺は今、ドズルさんの秘書のようなことをしている。
ドズさんと俺は世界を飛びまわり、なかなか3人には会えない。
でも、3人は楽しそうだし、ドズルさんも楽しそうだった。
俺は、4人に出会って、変わったことが何個もある。
その事々に1つずつ、感謝なんて言えずにいた。
行動で、感謝を伝えていた。
本当に、嬉しかった。
4人が俺を救ってくれた。
だから、俺は4人を命に替えても守りたい。
これから先も、ずっと。
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𝐹𝑖𝑛.












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。