第18話

第十八話 大会の、始まり
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2024/05/18 08:31 更新
控室は、さっきの駅ナカのコンビニ前でわいわいしていたときの雰囲気とは真逆だった。たくさん並べられた長机と椅子。すでに半分は出場者で埋め尽くされているのにさらに続々と入ってくる。


緊張感あふれる、ピリピリした空気。誰かが騒いだら、みんなに睨まれて、下手をすれば追い出されるかもしれない――――そんな雰囲気だ。


それに圧倒されていると、部長さんが声をかけてくれた。
中沢部長
中沢部長
大逸はここみたい。ここの真ん中が、私達の席
そこは長机の赤いテープが貼られている枠の中だ。ちょうど4人分の席のところで赤いテープで区切られていた。長机には学校名を書いた札がおいてある。
栗本広樹
栗本広樹
復習しようぜ
流川勇斗
流川勇斗
…うん
(なまえ)
あなた
…そうだね
私達はカバンから問題集を取り出して、復習を始めた。もう、栗本くんも流川くんも、完璧に大会モード。目の色が変わっている。私も置いていかれまいと気持ちを切り替えた。
***
お昼の時間をはさみ、もう第2グループの人たちが会場に移ってからしばらく経った頃になった。もうすぐ、私達の番。


時事問題も抑えた。電車も、ある程度抑えた。歴史は、昔からばっちり。苦手だった理科も、みんなで頑張ってきたし、日本文化関連も、数学用語も、なんでも。クイズにでそうなものは、頭に詰め込んできた。復習も終わった。


そう、私達はここまで頑張ったんだ。
受付の人
受付の人
第3グループの学校の方ー
係の人に呼ばれて、私達は机に広がっていた問題集を片付けた。そして、控室を出て隣の会場へうつる。
中沢部長
中沢部長
みんな、頑張って。きっと勝ち抜けられるから。落ち着いて、クイズを楽しんできて。いってらっしゃい
1年生出場組
はい!
受付の人
受付の人
では出場者の方はこちら、付き添いの方はこちらへお願いします
そこでは3校がすでに席についていた。部長さんは、私達出場者が座る席から離れたところにある付添人の席に座った。ちょうどいいことに、その席は私達の学校の席の向かいにあった。そこから、私達のクイズの様子を見るのだ。
問読み
問読み
今回の対戦者です。司会者の左から、開沼学園高校、高屋高校、大逸学院高校、翡翠が森学院高校です
私達が席について割とすぐに言われたのは、対戦者発表。どこの学校も、強そうだ。聞いたことのある学校もある。自信を失いかけた時。部長さんが、大きく頷いてくれた。それは、大丈夫、安心して、という部長さんからのメッセージに違いなかった。
問読み
問読み
今回の大会のルールです。それぞれが解答権を持っていますが、得点は学校ごとにつけます。また、1問につき1点がはいります。このグループの優勝校が、グループ勝ち抜けとなります。
誤答した場合は、その問題は終了とし、次の問題に移ります。問題は全部で100問です。50問目が終わった時点で、5分の休憩をとります
大会、という現実が、ひたひたと近づいてきている。もうそれは、すぐそこまで。
問読み
問読み
それでは、始めさせていただきます。第1問。非常口を表すピクトグラムの中のひ
この問題はきっと、非常口のマークの人の名前を聞いているのだろう。でも、そんなものただの人の絵、名前などあるわけないと思っていたのに、ボタンが押された。
翡翠が森学院高校
ピクトさん
問読み
問読み
正解です。非常口を表すピクトグラムの中の人の名前は何でしょう、という問題でした。翡翠が森学院高校、正解です
(なまえ)
あなた
(何で名前なんか…)
なぜ名前があるのかわからない。そんなものに名前などいらない。それなら、問題にするな。そう思っていると段々、怒りがこみ上げて来た。しかし、問読みの言葉で、気持ちを切り替えた。
問読み
問読み
それでは、次の問題です

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