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第21話

第二十一話 大会初戦(休憩時間)
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2024/06/08 15:06 更新
流川くんが漢字…!?失礼だとわかっていながらも気になってしまうのが現実である。頭の中だけに収まらず、外にもはてなマークがどんどん現れていく。
問読み
問読み
ではこれより休憩となります。休憩時間は5分です
その声を皮切りに、部長さんがわたしたちのところへやってきた。
中沢部長
中沢部長
うんうん、これからだよ。最初は最下位スタートだったけどもう2位だよね。いける。きっと大丈夫。まずここだけでも勝ち抜いちゃって!
1年生出場組
はいっ!
中沢部長
中沢部長
最後の追い上げもすごかったよね。高屋も抜かしたし
栗本広樹
栗本広樹
ありがとうございますっ!
栗本くんがお礼を言っている。最後のところは栗本くん、押していないじゃないか。しかしそんなことを言っている暇はない。
中沢部長
中沢部長
誤答はペナルティがないから、どんどん押しちゃって平気。他の学校に押されることもないから、ちょっとでも答えが分かったら押して。確信が持てていなくても。翡翠が森に勝つには、それが最短距離
1年生出場組
はい!
中沢部長
中沢部長
さ、頑張って
部長さんは私たちの肩を叩いて、付添人席に戻っていった。


私はどうしても気になってしまったことを聞く。本当は聞きたかったわけではなくて…そんなつもりはなくて…でも聞いてしまった。何か言われたときの言い訳を考えつつ流川くんに問いかける。
(なまえ)
あなた
あの…さ…、さっきの漢字の問題…す、すごかったね
流川勇斗
流川勇斗
え、あ、ああ…。うん、ありがとう
(なまえ)
あなた
どこであんなの覚えたの?私知らなかったから。コノシロなんて
流川勇斗
流川勇斗
普通に、昨日頑張った
(なまえ)
あなた
今確かに、「昨日」と聞こえた気がした。そんな文字通りの一夜漬けで??とまたはてなマークの嵐である。
(なまえ)
あなた
昨日?
流川勇斗
流川勇斗
そう。昔から…テレビよく見てて、いろんな漢字に触れて…。それで昨日漢字問題の出し方とか調べて、対策してきた
(なまえ)
あなた
…!す、すごぉ…!
テレビを見て漢字に触れるという手段があったらしい。私は流川くんをアニメばっかり、とナメていたのかもしれない。
流川勇斗
流川勇斗
…ありがとう
(なまえ)
あなた
…でも本当にすごいって思う
栗本広樹
栗本広樹
だよな!流川すげぇよな!
流川くんの横に突然現れた栗本くんが話に割って入ってきた。
栗本広樹
栗本広樹
俺流川が漢字わかるの知ってたぜ!ついでに言えば、慣用句とかのタイプの常識は得意らしい。なあ、そうだよな、流川
流川勇斗
流川勇斗
自分で…認めたくはないな
どこまでも謙虚な流川くん。流川くんが漢字得意だなんて、しかも慣用句だとかも得意だったという事実は本当に初耳だった。
(なまえ)
あなた
…私、知らなかった。流川くんがそんなの得意だなんて
栗本広樹
栗本広樹
そんなのってなんだよ、あなたの名字。どーゆー意味だよ?
(なまえ)
あなた
あ…、ごめん
流川勇斗
流川勇斗
まあいいから
私達が呑気に話している間にも時間は過ぎていく。
問読み
問読み
それではあと1分ほどで休憩を終わります。準備をしてください
私達は話すのをやめた。代わりに、部長さんに言われたことを思い出していた。

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