シルクside
どこにでもある普通の学園生活。
ただ仲間と一緒にわいわいして
授業適当に聞いて
ほんとに普通。
だと思ってたのに。
そこに君は現れた。
その綺麗な瞳に引き込まれた俺は
迷わずキャンディを受け取っていた。
受け取った時の彼女の笑顔は
名前も知らないけど人を魅了するような気がした。
夕焼けが綺麗に染まっていた帰り道。
名前も知らない彼女。
口の中でとろける甘いキャンディ。
また、会えたらいいのにな
なんて呟いた声は空に吸い込まれて消えていった。
なんで彼女がキャンディを配っていたかとか
なんで彼女が現れたのかとか
そんなのはどうだっていい
ただ、いろんな偶然が重なって出会えたのだから。
って、なんで俺こんなこと考えてるんだろう。
これが、俺の初めての初恋_だったのかもしれない。
見ず知らずのあなたへ。
また、会えるでしょうか。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。