まぁ食べ物に美味しさを求めている訳でもないが。
…食べ物は美味しい方がいいでしょ。
高校に入学して1週間が経った今、私はぼっちでお昼を過ごしていた。
教室にいると目立つぼっち。屋上にいると影が薄い…いや、影が無いぼっち。
静かで独りの屋上の方がマシだ。
でも暇は暇。私だって友達の1人や2人くらい作りたいし、甘酸っぱい恋だってしたい。
みんなと同じJKだもん。
…あッ、話し声。
屋上は私の隠れ家。
そう思えていたのは入学式の1日だけだった。
入学式の日を少し思い出しながらも早めに動く。
もうすぐドアが開くだろう。
私は静かに本を読みはじめる。
アイツらにバレないように。