その単語を出した瞬間、
なんだか、2人の顔つきが変わって。
もしかして、芸能界目指してるなら
下手な恋愛はするなとか、そう言う話……?
いやでも、アイドルを目指しているわけじゃないし……
大真面目な顔で、社長みたいに顔の前で手を組んで、
そんなことを言い出すから、聞き間違えたかと。
… でも、隣にいる東郷さんは、生暖かーい視線を
こちらに投げてきている。
…… どうやら、聞き間違いではないらしい。
出会いから、どんなことをして。
それらを根掘り葉掘り、有無を言わせない圧とともに
聞かれる ものだから、ほんっっとうに恥ずかしくて、
パンクしそう……
それを最後に、質問攻めは終わった。
きっと今 彼がいたら、ゆでだこみたいって
からかわれちゃうくらいには、真っ赤だ。
そんな私を横目に、2人は また真剣な顔で、
こくり、と頷き合う。
…… 私の耳は、おかしくなってしまったのだろうか。













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。