第5話

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2018/01/08 16:19

怖くなってきた…

何が起こってるの…?




無性に怖くなって、さっき落ちてきた階段目掛けて走っていった。
さかっち
お、おい藤堂!!
まだ授業終わってないぞっ!

さかっちの声も耳に入らない。

知らない空間に置いてかれたような寂しさや恐怖に襲われ、ただただ怖い。







事故が起こった階段に着くが、特に変わった様子なんてない。
気を落ち着かせるため、階段の端の方に腰掛けた。



窓からくる優しい風と光が眠気を誘う。




…そういえば、大輝のことがあってから寝てなかったなぁ。





睡魔に勝てずうとうとしていると…



「…おい!大丈夫か!?」

この声は…
あたし(楓)
…大輝、どうした?

血相を変えて走ってきたようだった。

どうしてだろ…
大輝 (だいき)
「どうした?」じゃねーよ!
あんな思い詰めた顔して走ってったら心配すんだろうがっ!」

怒られてるのに…嬉しい。

この感情は…幼馴染としての硬い友情から伝わる温かみ? だよね!









───あたしはバカだから…この感情の名前を知らない。

もっと早く気づいてれば…。



この先、何度も後悔することになる。










あたし(楓)
…何もないよ!
最近寝不足でさぁ…ふわぁ…

わざとらしく欠伸をかく。

…今の演技は下手だったかも。



どちらともなく、顔を見合わせ笑いあった。


やっぱ、大輝には笑顔が似合うよ。

ここからいなくなるなんて、考えられない。



やっぱり夢なんじゃないかな…って思うけど、夢ではないみたい。

頬を引っ張ってみたら…痛かったからね。






痛みからかな…?






…大粒の涙がこぼれ落ちた。

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