…あっ!
ねえ、きみ!
そこの君だよ、ほら!
あなたさん!
…ごめんごめん、分かりにくかったよね
私は気がつくと、どこか知らない人の家の中にいた
しばらく辺りを見回していると、ドアが開いた!
やばい、見つかるーーー!
そう思った瞬間、少年の身体が私の身体をすり抜けた
情報が多すぎて理解出来ない
なんで「零王」がここに?
心、読まれてる…
??????
ゴンッ!という音と共に彼のメガネが落ちる
どうやら、壁にぶつかったようだ
彼がメガネをかけなおそうとする瞬間、私は彼の前へ滑り込んで彼の瞳をみた
頭がクラクラする
意識が彼の瞳に吸い込まれそうになる
目がぐるぐる回る感覚があるのに、私の視線は彼の瞳から離れない
目を逸らせない
めがうごかない
私の言語能力が吸い込まれそうになった時───
彼はメガネをかけ直し、おやつを取りに行った
私達が騒いでいると、今度は別の青年が入ってきた
イガオが「おかえりなさい」と言った瞬間、青年の身体が一瞬だけ硬直した気がした
瞬きをすると、零王が私の眼前にいた
たじたじの私を気にせず、零王は私の瞼を指で開こうとする
拒絶しようとするも零王のちからは強く、なかなか引き剥がせない
そうこうしているうちに、零王は私から離れた
なんで目を改造するのか、指を改造すりゃ良かったんじゃないのか
ヒカチの肩に、そっと触れてみる
なんか声が聞こえてきた
私は咄嗟に手を離した
…
手を離してもヒカチの声は聞こえる
…なんやねんこいつ
またドアが開いた
あなた渾身のパンチ!!!
───だが、その拳が当たることは無かった
代わりに、1枚の紙切れが落ちていた























編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。