あなたside
バタン
びっくりしすぎて出てきたものの…
全然頭から離れない。
京本くんのスマホの画面。
如月カナ。
なんで?やっぱり私じゃダメだったんだよな
もしかしたらはづきさんの代わりになれる。
なんて少しでも考えてたのが…
そう思いながら歩いた。
どこに向かってるか分からなくて、
ドリンクバーの近くにあるベンチに座った。
なんでだろう。
彼女じゃない。分かってたけどつらくて。
どれだけ京本くんを思っても届かなくて、
カナさんの方がつり合ってるのかもね、、、
いっぱい考えると、自然と泣けてきて。
バカみたいだけど止まらなくて、
突然声が聞こえて、その方向に目を向けると、
正直、なんて答えたらいいか分からなかった。
だって、北斗くんの気持ちを知ってるから。
知ってて何も触れない私は最低だ。
触れたら、答え出しちゃったら、
今の関係が崩れそうで、大切なもの失いそうで
怖くて仕方ないんだもん。
言わなきゃ。
隣にサラッと座ってくれる北斗くんに言った
届け。
口下手で、他人事みたいに話してしまったけど、
これは私の今の気持ちなの。
届いてるのかな?
気づいてるのかな?それとも本当に他人の話しだと思ってる?
これは、他人事だと思ってるかもな、笑笑
隣に座ってた北斗くんはスッと立ち上がって、
そろそろ戻るかって、先に歩いていった。
でも、
少し歩いたところで振りまかず前を向いたまま
私に言った。
そう言って先に歩いていった
気づいてて、話し聞いてくれたんだ。
もう行ってしまった彼には届かないだろうけど
そう呟いた。
「諦めない」その言葉になぜかホッとした。
更新遅くなり申し訳ないです😖
あけましておめでとうございます㊗️
これからも応援してくださると嬉しいです!
🐢更新ですがよろしくお願いします
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!