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第15話

しののめ
44
2026/01/04 13:55 更新
ゆーと
突然書きたくなったので
色々設定など甘かったり
誤字脱字etc...
ゆーと
⚠注意,
この作品には実際に存在する病名および
病気の病状がでます。タヒネタ有り。
絵名
ぅ…ん………
絵名
…………
絵名
……っ?!
絵名
ッえっ?ここ、どこ…?
わからない…
…動ける。息もできる。

でも………


────何も、思い出せない…。
呼吸も、瞬きもできるのに頭の中だけ真っ白。
白紙のスケッチブックのように、
はたまた真っ白なキャンバスのように
頭の中には何もかかれていなかった
自分のこともわからず、
ここがどこかもわからない
そして私はパニックになった。
けど、ふと机の上に置いてある日記に目が向いた
絵名
日、記……?
なんとなく、読んだほうが良いような気がした。
ただ、それだけだった
絵名
しののめえな…
その日記の表紙には私の名前らしきものが書かれていた
めくってみる
11月20日 ───────────────
|こんにちは、私。             
|よくわからないけどお母さんに      
|勧められたから書いてみることにしました。 
|続けられるかなぁ…           
 ───────────────────
最初の方は毎日続けていたようで
ページごとに違う他愛ないことばかり書かれていた。
学校のこと、友達のこと、家族のこと…
日常的なことばかり書かれている。
11月30日────────────────
|今日は瑞希達と出かけた。
|瑞希がすごい楽しそうにしてた
|まふゆと奏が楽しめるか不安だったけど、
|思ったよりも楽しめてそうでよかった
 ────────────────────
友達かな?なんだかんだ私も楽しそう…、
2月18日──────────────
|今日は後悔した。ずっと家にいた。
|家でダラダラしてたけど、
|そんな事してる暇があるなら
|その時間を練習にあてればよかった
 ─────────────────
練習……?なんのだろう…
3月20日────────────
|今日はひたすら絵を描いた。
|全然納得できない。
|なんで良いのが描けないの
|お父さんはちゃんと現実を見ろなんて言ってきた。
|言われなくたってそんなの
 ───────────────
ところどころインクが滲んでいる
泣いたのか…悔しかったのか
絵名
どちらにせよ…
絵名
………
4月10日───────────────────
|今日はちゃんと覚悟を決めた。
|私は、画家になる。私も絵と一緒に生き続ける。
|これからはそのためにするべきことをする。
|たとえそれがどんなに苦しい道でも私はなる
 ──────────────────────
私は、きっと絵が好きなんだな描くことも
4月30日────────────────────
|今日は私の誕生日!
|皆からプレゼントいっぱい貰っちゃった
|でもお母さんのチーズケーキが一番嬉しいかもな
|…嬉しすぎて、言葉が出てこないから今日はここまで
 ────────────────────────
そこからは回数が減って、
内容も同じようなことが増えた。
そしてあるページで私の手は止まった。
11月12日────────────
|今日は??の誕生日。
|プレゼント喜ぶかな
|反応見たいからあとで書きに来ます。
──────────────────
日記はここで終わっている。
絵名
誕生日……
肝心の誰か、の部分が掠れていて分からない
目を凝らしてじっとその部分を見つめる
絵名
彰……に、人……?
絵名
しょうと、とか……
ううん、違う
わからない、けど…何かが引っかかる…。
ほかの読み方…
絵名
あきと…
あ……なんか
しっくりきたか
絵名
っ゛…!
痛い。頭が割れそう……っ
でも、
“思い出せそう”
今まで一度も出てこなかったこの名前
聞き覚えがあるはずなのに



きっと私にとって
彰人は……
絵名
っぁ、思い、出した………
そうだあの日彰人は……
──prrr…
彰人
…もしもし?んだよ
絵名
あ、やっとでた!
もっと早くでなさいよ!!
彰人
っるせぇなぁ…
耳元ででかい声出すんじゃねぇ
絵名
ったく…
愛莉があんたにってプレゼント
持ってきてくれたの
彰人
!桃井さんが?
絵名
私も話したいことあったし
ちょっと待っててもらおうと思って
話してたんだけどあんた全然帰ってこないし
彰人
っんでそれをもっと早く言わ
絵名
だからこっちは
わざわざ鬼電してんでしょ〜が!!!
あんたがでないのが悪い!
絵名
直接渡せたらって待っててくれたのに
“わたしが何も言わずにきたのが悪いのよ、
彰人くんにも友達との付き合いとかが
あるでしょうし私はこの辺で失礼するわね”
って言ってなんか申し訳なさそ〜
に帰って行ったんだけど!?
彰人
っくそ……
申し訳ねぇ事しちまったな…
絵名
…まぁ、プレゼントは預かってるし
絵名
……で、今あんたどこ?
彰人
コンビニんとこの横断歩道。
絵名
あーあそこね
絵名
じゃぁ帰ってきてるのね
彰人
おう
絵名
ふ~ん……
彰人
んだよ
言いたいことあんなら
絵名
…ま、早く帰ってきなさいよ
私もお母さんも準備して
待ってるから!!
そう言ってまたいつもの素っ気ない返事をするのだろうと
思いながら強めに電話を切ろうとした。


返事はなかった。
かわりに、向こう側で何かが起きた気配だけがあった。
次の瞬間、通話は途切れた
絵名
全部、ぜんぶおもいだした……
絵名
わたしの、せいで……
絵名
わたしが電話なんてかけてなければ……っ
彰人は信号待ちをしてる時に車に突っ込まれてそのまま
歩道側に飛ばされたらしい。
その時飛ばされただけならまだ助かったかもしれない。
けれど電話が切れたあと、
自分の見た目も気にせず走り出したわたしの目に映ったのは










歩道の壁に寄りかかって頭とお腹から血を流した彰人だった
絵名
彰人…!彰人!!!
返事はなかった。ただ虚ろな目で腕をだらりと垂らしていた
その目にはもうわたしはうつってなかったし、
その腕で荷物を持ってくれることも、
わたしを小突いてきたり、怪訝な顔をすることも
もうなかった。
当時あの道は見通しが悪いと苦情を受け
道を工事していた。その関係で迂回ルートが渋滞。
結果救急車の到着が遅れ彰人は……
苦しかっただろうなぁ……っ
車の運転手は持病を持っていたらしい。
急に意識を失ってそれで…






……っううん、かかなきゃ
日記を完成させないと














7月29日──────────────────
|…今日、全部思い出した。

|忘れていたわけじゃなかった。
|思い出せないように、していただけだった。
|あの日が誕生日だったことも、
|帰ってきてほしいと願ったことも、
|返事がなかったことも。

|もう、逃げなくていい。
|思い出しても、私はここにいる。

|この日記は、
|忘れるために書いたものじゃない。
|ちゃんと生きるために、残したものだ。

|だから、ここで終わりにする。

|わたしは“解離性健忘症”だった。
|けれどもう…
|……今日からは忘れない。
|このページを閉じて、私は前を向く。
 ────────────────────


私は日記を閉じて部屋を後にした。
扉から出るとなんだか久々に外に出た感じがする。




伸びをして階段を下りる

もう空はすっかり澄み渡っていた
          追記,加筆修正しました。2026-01-04

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