目の前で親が斬られた、ほんの一瞬の出来事だった
ただ俺たちはいつも通り雑談をしながら笑い合い、夕飯の支度をしてただけなのに
俺はその光景が脳にこびりついて離れない、多分一生
その後俺はどうした?なぜ俺だけ生きている?
俺は…俺、は
…死んだ、のか?
…いや、俺は
そうだ、殺さねば、俺の親を殺したアイツを
意識が薄れていく感覚がある、だが体は動くはずだ
その証拠に手を握ったり開いたり出来る、動けるんだ
なのに…なのに!!
こんな自分に腹が立つッ!なぜ立たない?まだアイツは遠くには行っていないハズなのだから今すぐにでも走れば間に合う
こんな思いをするくらいならいっその事
俺はとことんツイてないみたいだ、こんな無様に殺されていくなんて…神様は俺の味方ではないようだ
サァァァァア𓂃🌸𓈒𓏸
エタノールの匂い…相変わらず臭いな、どうも好きになれない
…エタノールの匂い?
ここはどこだ?!俺はなぜ生きているんだ?!
和装風の服を着た見るからに怪しい男がいる、コイツが俺を助けたのか?
覚えていない?記憶がごっそりないってどういう事だ?直前までは覚えていたはずなのに
これは本当のことだ、キャンプや野宿には父がよく連れていってくれたお陰で多少の知識はあるほうだ
ピーピーピー
ガチャ
ガチャ
いやいやいやつい返事しちまったけどなんだよどういうことだ?!
…けど、衣食住揃ってるならどこでもいいか












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。