部活終わり、からからと自転車を押す日向と、ポケットに手を突っ込んで歩く影山と一緒に、校門へ向かう。
あなた「そういえばさ、合図2人とも覚えたの?」
影山「覚えた」
即答した影山とは反対に、うぐっと声を出した日向の方を向くと、「覚えたしっっ!全然覚えてるし!!」とあたふたしながら言うので、覚えたかどうかは言わずもがな。
校門で2人と別れると、少し歩いた先の電柱の近くに、青城のジャージを着たまっつんが歩いてきた。
松川「ん、お疲れ」
あなた「あ、りがと」
まっつんの手から綺麗に私の胸に飛び込んで収まったアイスココアの缶は少しひんやりとして冷たかった。
あなた「お兄ちゃんは?」
松川「岩泉と腕相撲対決してる」
負けっぱなしだけどね。と呆れたように笑うまっつんに、わざわざ送ってくれてありがとうとお礼を述べるとその色気のある顔の頬を緩ませ、口角が少し上がった。
松川「前から気になってたんだけどさ…」
あなた「?」
松川「岩泉と及川は下の名前で呼ぶのに、なんで俺だけ及川がつけたあだ名なの?」
松川side┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
あなたは少し考える素振りをしたあと、すぐにこちらを見てへへっと笑った。
あなた「”一静くん”だったらなんとなく呼びにくいなって思ったのと、”まっつん”ってなんか可愛いじゃんっ」
『まっつん』という名が可愛いのかはよく分からないが、先程渡した缶を握りしめてニコニコと笑うあなたが好きだという気持ちは、妙に速くうるさくなった鼓動が教えてくれた。
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投稿頻度めちゃくちゃ落ちてるのに加えて1話1話短くてほんとにごめんなさい💦
追記:コメント返せてないのがあるということが発覚。自分的にもコメント見たいし返したいのでめちゃくちゃ前のやつでもいいから、返されてないー!って方は文句言ってください…( . .)"
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!