眠れずに月明かりの下歩いているルナに
歩み寄る人影が...

誰だ?

(ビクッ)

どなた?

(暗くてよく...)
近ずいてくる人影

デビュタントの令嬢か?

こんな時間こんな場所に居るなんて

え?いえ、緊張からか眠れなくて...

貴方は...?

この国の皇太子だ

大変失礼致しました

このようなお見苦しい姿で...

いや、いい今は私も1人だからな

護衛もつけずにおひとりだなんて

君ももだろ?

あっ...

私はこれでも戦果をあげているはずなんだがな

もちろん存じ上げていますが...

いえ、今の私に忠言する資格はありませんね

そうだな、君も女性が夜更けに一人きりで外出など不用心では無いか?

おっしゃる通りですわ...

ですがこの国の中心である皇宮を、私なりに信んじているのです。皇太子殿下も含めて

気に入った、君の名前は?

ルナ...今はただのルナですわ

ではルナ、少し話し相手になってくれるか?

お断りなどできませんわ

嫌なのかい?

いいえ、光栄にございます

ならもう少し近くで
2~3歩近づくと月明かりが2人を照らす
ルナを見つめる皇太子

あの、私の顔に何か?

いや、とても美しくて

つい見とれてしまったよ

いえ、そんな…ありがとうございます。

皇太子殿下も見目麗しく

堅いな、今は私しか居ないのだからもう少し肩の力を抜くといい

かしこまり...わかりました殿下

んー、クロードと呼んでくれ

ですが

今だけだ

クロード殿下

これ以上は譲れませんわ

わかった、まぁ初対面だからな

許そう

ありがとうございます

ルナはどうして今回のデビュタントに参加を?

最後の機会なんです

最後?

次の...15歳になる誕生日まで、あと3ヶ月しかなくて

なるほど、通りで初めて見る顔だ

えぇ、ですがある人に紹介してもらって

最後ならやるだけやってみようって思えて

そうか、それで勇気が出せたんだな

はい、とても大切に思っています

恋人かなんかなのか?

い、いえ!そんなんじゃ...

好き、なのか?

分からないんです...

分からない?

今まであまり人に関わることがなくて、関わる人もみんな冷たかったので

優しくされて嬉しいだけなのかもしれないし、

何もしてなくてもその人のことを考えたりすることはあるかい?

え?えぇ、たまに

ふとした時に突然思い浮かぶみたいな感じか?

はい!そうです...

他の人とは違うって思ってる?

えぇ、そのような節は確かにありますわ

君が鈍感なのかな?それともお相手が意気地無しなのか?

いえ、ロイド様は!

あっ...

そうか、ロイドが優しいね...

不思議なことを言う子だな笑

え?

面白い、

君はスカイティア家のご令嬢だね?

ロイドが推薦した

何故それを...

皇族主催の催しなのに私が知らないわけが無いだろう?

...確かに

私とロイド、それと君のお兄さんのウィリアムはアカデミーで仲が良くてね

ウィリアムはそう思ってくれてるか微妙だけど

そうだったんですか?

あれ、聞いてない?

あまり家族とは会話しなくて

あー確かに家族の話はあまりしなかったな

でもたまに君の話もしてたよ?

ソフィアの事の間違えじゃないでしょうか...

いや、同じ母親の妹は君だけだろ?

本当にウィリアムお兄様が…

家でどれだけ冷たくしたらこんな卑屈になるんだよ

今度あったら活入れてやらなきゃな

ふふっ

やっと笑ったね

へ?

笑った方が可愛いよ

本当に愛らしくて...

いっその事俺が...
腰をゆっくり引き寄せルナの頬に手を当てながら
真剣そうな眼差しで見つめる.......

クロード?

と...ルナ?(ボソッ
ルナの背後からロイドが声をかけるが
皇太子はニヤリと笑いルナの腰をつよく引き寄せ
口付けをする振りをしてみせる

クロード、趣味が悪いぞ

ルナから手を離せ
クロードを殺気混じりの真っ赤な瞳で睨みつける

おー怖い怖い

ロイド様?

なんでここに

それは...

ルナこそ何故2人で庭園に?

それに今っ

緊張からか眠れなくて外の空気を吸いに歩いていたら殿下と偶然...

話し相手に僕が誘ったんだ

それにさっきのは

私の透明な瞳が気になると言われて...

なっ...そうだったのですか?

えぇ、私の瞳は無色透明で血液がそのまま映るという話をしていたので

クロード、わざとだろ

ははっ、本気なんだね笑

なんの事だ?

2人共、鈍感すぎるよ笑

?

あー面白い

ロイド、ルナを部屋まで送ってやれ

そのつもりだ

あの?

お話に着いていけないのですが...

いいんだよ君は、そのままで

いや、そのままがいいんだなきっと

ルナを困らせるなクロード

あぁ、そうださっき僕を探してたみたいだけどどうかしたのか?

あぁ、
ロイドがクロードに耳打ちで話す

それは確実なのか?

はい、私が確かめました

信用するのにこれ以上無い言葉だな

では私はルナを送っていきますが

あなたに護衛は必要無いでしょう?

あぁ、流石よくわかってるじゃないか...あと仕事だからってその喋り方は

話し方位でそんな嫌そうな顔するなよ、ただ一応こいつは連れて行け

事が事だからな
ロイドの影魔法で黒い犬が召喚される

わんちゃん?

ははっ!わんちゃんだとよロイド笑

いえ、ルナこいつはクロという召喚獣で...
クゥン...꒰ᐡ֊ ‧̫ ֊ᐡ꒱ノシ パタパタ

懐いたぞ?笑

クロ?

こんな事初めてだ...

よしよーし

触ったら危な...いはずなんだが

?

お腹出して甘えてるじゃないか笑

可愛いですねこの子

はぁ面白すぎてお腹が笑

クロ!仕事だぞ?
ワゥ...

あら...
しゃがんだルナの足の下に潜り込み離れようとしない

また今度撫でてあげるから

今日は殿下をお守りしてくれる?
クゥン.......ワンッ!

いい子ね!(ワシャワシャワシャ チュッ)

!

クスッ...もっと素直になれよロイド

クロ!行くぞ
ワンッ!

では私も部屋に戻ります

お送りします

いえ、こんな遅くに申し訳ないですわ

ここから道に迷わずたどり着けるのですか?

……ではお願いいたします

えぇ喜んで
部屋に戻り皇太子から聞いた兄の話等を
考えている内に自然と眠りについた
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!