空にいた頃から、ボクの周りにはいくつもの塊が円を出すように浮かんでいた
キラキラするものもあれば、全く光らないものもある
その違いを見比べて、ふわふわとしているのはまぁ、楽しいと言えば楽しいし、つまらないと言えば、つまらない
だって、ここから動けないのだもの、いくらここにたくさんの塊が集まろうとも、見たことないもののほうが絶対に多い
探しに行きたい
探しに行ってみたい!
見たことない、珍しいものを、見たい!!
…そんな思いが伝わったのか、ボクは気づいたら平原の中に立っていた
そして、キョロキョロと当たりを見回したら、
困惑を叫んだ
それからというものここどこか考えるのも、なんでヒトの形をしているのかも、休憩することも考えず、走り回った
走って走って走って走った
全てが見たことのないこの世界に目を輝かせながら
だから、というか、確実にこれしか原因が無いのだけれども
だんだん自分の輪郭がはっきりしなくなっていることに気づいた
というか、いくらなんでも軽すぎる身体に、一切の違和感を覚えなかったのがバカだった
びゅうっ、と風が吹く
その風に身体が持っていかれそうになった
急いでボクは、風をしのげる場所を探した
休憩しながら自分自身のことを分析した
身体の構造とか、機能は人間そのもの。だけど、ちょっとの風で飛ばされそうになるし、こうやって風のないところにいないと身体が元通りにならないしで、本当に大変
それに思ったよりもボクは極限状態だったようだ、そりゃ飲まず食わずの不眠不休で駆け回ってたんだから、当たり前か
この身体をみて、1つ思ったことがある
ものすごく、すごくすごく興味深い
だって、もしかしたらボクみたいな人がこの世にいるってことでしょう?
人によって何かが違うかもしれない
もしくは、まるきり違う別の生物かもしれない
まだ、ボクの知らないことが、たくさんありそうだ
楽しい
好奇心が抑えられない
早く、早く
【好奇心の化学物】












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。