そしてやってきたのは春川さんと出くわした「スライダーリズム」のコーナー。
この店にはスライダーリズムが十台もずらっと並んでいる。
前の人が終わるのを待つ必要がないのでとても嬉しい。
機会にカードをかざして自分のデータを読み込ませる。
そして百円玉を入れてゲームが始まる。
どこに売っているのかわかりにくいが店員さんに聞けば答えてくれる。
音ゲーに限らず使え、セーブができるのでレベルも上がる。
勿論音ゲー内でもレベルはあるので上がると上級者になった気分で嬉しい。
他にもアイテム保存や、カードを使っている人限定の機能もあるので持っていないのは損だ。
曲選択画面になる。
どの曲にしようか...
やっぱり人にまじまじと見られるとなると良い結果を見せてかっこつけたいというのもある。
ここは自分の中で過去最高sssランクをとりフルコンボ、そしてすべての判定が最高のjustになった曲を選ぼう。
「クスッ」と春川さんが優しく微笑む。
退屈させていないだろうか、面白い話はともかくつまらない話はしていないだろうか。
そんな不安が頭をよぎるが取り敢えずゲームに集中する。
そういいながらいろいろいじってみる。
★★☆でももう少しハードでもいいと思うが★★★は差がありすぎて無理。
スピードをあげることによってもう少し難しくしたいのだけど...
なんでこれに気づかなかったのだろうか。
しかも場所は開始ボタンのすぐ隣。
一番速い設定にしてみたい、という気持ちはある。
しかしどれぐらい速いのかわからない。
しかも人前でやるのだ、かっこ悪いところを見せたくない。
いろいろ悩んだ末、このレベルなら速くてもなんとか追いつけるっしょという考えに至り速さを再上限に引き上げた。
曲が始まる。
手元に集中してそれ以外のことを考えない。
スピードを再上限に引き上げた結果、良い感じの速度になった。
逆にjustがいつもより多く取れている..気がする。
曲の終盤、今まで一度もミスってない、このまま最後まで集中して...
〈フルコンボ!!〉
曲が終わった瞬間画面が一気に明るくなり「Full combo!!」と表示される。
その後、カードを買いに行きゲームを楽しみ帰る頃には自分もすっかり心を許し、自然に話せるようになっていた。
次来る時...そんなことが当たり前に言えることが凄いと思う。
いろいろと機能を教え、もう私から教えられることは無くなったから用済みということでこの関係はお終いなのかと思っていたから嬉しい。
もう...友達と言っていいのだろうか...
自信に溢れた春川さんはもう自分のことを友達認定しているのかもしれない。
でも...その自信に溢れた姿が時々曇ることがある。
つづく














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!