亜嵐side
玄関に座り込んでそのまま後ろに
倒れていきそうになってるのを、
急いで駆け寄って体を支えると
いつものあなたの匂いとは違う匂いがした
しかも男物の香水みたいな、。
なんか、とにかく男の匂い
はぁ、でも飲みいってたんだし、
仕方ないよな。
風呂入るって言う前に
寝るって言うのは珍しい。
きっとそれくらい限界なんだろう
あなたが酔うこと自体珍しいし
けど、隣でこの匂いでいられたら、
俺、限界なんだけど。
急に支えていた腕の負担が増えたと思ったら、
寝ちゃったあなた
飲みに行かせるのも本当は嫌だった。
女の人だけのなら全然いい。
でも、男もいるんだよ?
でもさ、歓迎会っていうから…
行ってくれば?と格好付けたのが間違えだったわ·····
とりあえず風呂にぶち込もう
あなたを抱っこして風呂場まで向かう。
そして服を脱がせようとすると、
『やだぁ』と体を丸める
·····は?????
俺亜嵐だし、
てか、翼先輩って誰だよ、
あぁ、もう我慢の限界なんだけど。
俺、充分すぎるくらい我慢したよね?
そう言って抵抗するあなたの服を無理矢理ぬがせて
風呂場に突っこむ。
自分も急いで入る。
シャワーでばぁーっとあなたを洗って、
そして体を拭いてそのままベッドに連れてく。
こいつ、いつまで俺じゃないと思ってんの?
あなたに跨って、あなたの頬を両手で包み込む
つけてないよ、なんて言ってくるしムカつく
胸あたりを触ると自分が服を着ていないことにきづいたらしい
大人しく風呂はいってくれれば俺だって我慢した。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!