秋も深まってきた、とある日の昼休み。
「ジョンウォン。」
同じクラスの友達が、話し掛けた。
「……。」
ジョンウォンは、ぼーっと宙を見つめている。
「ジョンウォン!」
「…!何?」
ハッと我に返って友達に顔を向ける。
「何か今日、ぼーっとしてね?」
「そんなこと無いよ。」
ジョンウォンは、必死に普通を装ってみる。
「朝も、人にぶつかりそうになってたし。」
「…うん。」
「そんなこと、普段無いじゃん。」
「そうだね。」
「どうした?大丈夫か?」
「ちょっと考え事してただけ。大丈夫だよ。」
「なら良いけどさ…。」
友達は不思議そうな顔でジョンウォンを見る。
「そろそろ、移動教室行こうぜー。」
「うん。」
ジョンウォンが立ち上がろうとした、その時。
ガンッ
「い゛っっ…!!」
机に膝をぶつけて、痛そうに顔をしかめる。
「まじで大丈夫なのかよ。」
「だいじょうぶ…。」
よろよろと立ち上がり、
ジョンウォンは友達と一緒に教室を出た。











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。